裏道を良く知る三輪の梅探る   真千子
ちぎれ雲神火のごとし寒夕焼 操
はからずも陛下に目見ゆ阪神忌 裕子
これ見よと破れジーンズ成人日 嘉弘
下町の路地に七福神巡り 柳影
佗助の一輪咲くをいとほしむ 千枝子
悴む手合はせ昨日の礼を言ふ 厚
初市や両手に持ちし福袋 留美子
故郷の地酒に酔ひし寝正月 一弘
行きずりの足湯に浸る初湯かな 信正

寒の水水琴窟に高鳴りぬ       由紀子
歩道橋渡る靴音四温晴    豊治
天つ日は真珠のごとし吹雪止む 雅紀
臘梅の一枝添へて茶粥膳    とよみ
金閣の光る鳳凰風花す    一宏
雪国や屋根に梯子を掛けしまま 元二
ダンプの荷山盛りの雪なりしかな とめ子
一変し雪の旅路となりにけり 静子
遅れ癖なほらぬ時計日脚のぶ マサエ
よく喋る患者仲間や日脚伸ぶ 修三



1月2006
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