裏道を良く知る三輪の梅探る 真千子 ちぎれ雲神火のごとし寒夕焼 操 はからずも陛下に目見ゆ阪神忌 裕子 これ見よと破れジーンズ成人日 嘉弘 下町の路地に七福神巡り 柳影 佗助の一輪咲くをいとほしむ 千枝子 悴む手合はせ昨日の礼を言ふ 厚 初市や両手に持ちし福袋 留美子 故郷の地酒に酔ひし寝正月 一弘 行きずりの足湯に浸る初湯かな 信正
寒の水水琴窟に高鳴りぬ 由紀子 歩道橋渡る靴音四温晴 豊治 天つ日は真珠のごとし吹雪止む 雅紀 臘梅の一枝添へて茶粥膳 とよみ 金閣の光る鳳凰風花す 一宏 雪国や屋根に梯子を掛けしまま 元二 ダンプの荷山盛りの雪なりしかな とめ子 一変し雪の旅路となりにけり 静子 遅れ癖なほらぬ時計日脚のぶ マサエ よく喋る患者仲間や日脚伸ぶ 修三
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