雛祭ならぶ母子はうりふたつ     信正
風道へ高く差し揚ぐ干し鰈 あや子
春の雨無言で続く僧の列 直之
手離せぬものに目薬黄砂降る 修三
たんぽぽの競ひ咲きたる棚田土手 サダ子
花売りに道問ふことも彼岸かな 道子
命綱断たれし如く雲雀落つ みどり
荒磯は神通る道春鴎 倉太
流し雛渦の真中に立ちにけり 志峰
裏木戸を塞ぎし蔦の芽吹きかな 英子

老若の装ひ似たり野に遊ぶ       拓水
春耕の石に火花や農を継ぐ 幸子
領収書慌てて探す納税期 晴義
啓蟄の雨を喜ぶ山長者 静子
門跡寺ひと日華やぐ雛祭り 喜代子
先頭はよちよち歩き青き踏む 日田路
カメラさげ多摩川堤青き踏む 智
夕映えの波の浄土や流し雛 裕子
すみれ咲く外人墓地の石畳 柳影
道端に蒲公英咲いて茎短か 厚子


3月2008
   
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