バス停の脇に句碑ありつつじ燃ゆ   道子
池の底暗しと啼くや牛蛙       操
上着脱ぐ都大路に春の風       信行
追分を中仙道へ花の土手       幸子
お花見の予定日まさに花万朶     英子
金箔の寺紋に触れる落花かな     正勝
いつもより歩幅の狭し桜狩      日田路
ふらここの遠くにわが身投げにけり  雅一
遠足の帽子の下の火照り顔      拓水
花の御所手荷物検査あらうとは    和子

ゴルファーの球の行方や風光る    ロジー
渡し場に張りめぐらしぬ遍路札    順子
麗かや水平線の小さき船       領一
鳥交る修験の山をはばからず     かもめ
あさり貝汐吹きつづく暗き土間    あや子
新社員不安を隠す笑顔かな      広治
母の墓四方八方囀れり        一宏
春愁や検診に次ぐ検診に       とめ子
地野菜を売る無人店野路のどか    尋嘉
花堤途切れしあたり船着場      智


4月2008
   
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