気まぐれに雲出づる日や春浅し   紫峽
雪解川轟き聞ゆ奥社かな 多賀子
紀の海や立春の陽に耀へり     一宏
海苔採女猿の如く岩を飛ぶ     忠利
お針子に手を取られ来し針納    由紀子
届きたるファッション雑誌春告げぬ 宣子
四阿に関羽祀りぬ春節祭      順子
山裾に日の丸一戸建国日      桂伸



はじけたる豆のごとくに梅蕾む   紫峽
無為に過ぐ今年二月ももう半ば   瓔子
枕辺にお粥の匂ふ春の風邪     元二
受付のふきげんな顔冴返る     一照
千切れたる若布寄せ来る加太の浜  真千子
実朝の詠ひし海の若布干す     あきひろ
乱読のむかし懐し菜の花忌     修三
ふるさとの春の小川に魚影見ず   信行


2月2009
   
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