久々の家居卯の花腐しかな   明美
コーヒに朝が始まる薔薇の卓  真千子
退院の母といただく新茶かな  多賀子
嬬恋の黒ぼこ畑にキャベツ苗  宣子
引越の荷の手付かずや花は葉に 幸子
山峡の一戸に大き鯉幟     宏治
夢殿へ長き築地や寺薄暑    章子
耀ふて鴟尾のまぶしき五月かな 静子



渓流の苔むす石や九輪草    領一
宝塔に常磐木落葉無尽蔵    静子
一泊の遠来の児に武具飾る   節江
卯の花を愛でて吊り橋渡りけり 倉太
日に香り風に香るや薔薇の園  操
緑さすどの道とらむ遊歩道   たけし
純白やトラピスチヌの庭のバラ かもめ
小さき花かたまり咲ける道薄暑 道子


5月2010
   
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