長命の水の雫や新豆腐      志峰
新涼や糊の利きたるシ-ツ敷く 真千子
筆とりて一句寄進や盆灯籠 操
満州は母の口癖終戦忌 静子
時差呆けの身をもてあます残暑かな 宣子
一服とベンチに座せば風は秋  とめ子
照り返す御所の砂利道秋暑し  一宏
古筵足投げ出して小豆打つ  多美子
音立てて五人家族の西瓜食ぶ  雅紀
ひぐらしの坩堝と言はん露天の湯  多賀子



新涼の路地に研師の店開き 忠利
カトリック墓地も賑はふお盆かな みどり
孫帰り仏も帰る送り盆 倉太
真向に刃筋を通す大西瓜 日田路
流燈の消え果てるまで佇みぬ 智
桟橋に魚臭匂ひて秋暑し 元二
秋暑し油浮きたる船溜り 嘉宏
日陰出て一歩ためらふ残暑かな 尋嘉
行者宿霊水に浮く新豆腐 たけし
古戦場踊太鼓のひびきけり 辰也


8月2010
   
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