苔大事石仏大事松手入 順子 園丁や人を横目に松手入 正勝 湖の逆白波や鳥渡る 雅紀 蝗採り競争もある収穫祭 多美子 矍鑠と印半纏松手入 章子 拾ひ来し椎を家人はよろこばず 宏治 本堂へ木の実降る磴のぼりけり 千枝子 隠れ宿包む野山の錦かな みどり 青淵に礫落としの木の実かな 裕子 廃材を巧みに使ひ猪垣す 多賀子
落鮎へ老いの手練の投網かな 嘉宏 秋耕や起伏なす畑果て見えず とめ子 なだれ咲き星座めくかな烏瓜 尋嘉 渡し場へ近道となる刈田かな 元二 丹波とて小粒ながらも栗甘し 由紀子 出羽富士を望む畦道豊の秋 かもめ 今年酒説教好きな僧と酌む 忠利 登高す鎌倉の山低けれど 隆雄 産土に保存樹のあり小鳥来る 修三 見はるかす山に白雲秋晴るる 一宏
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