春灯に綾なす彩の有馬筆          順子
琉球の壷酒酌み交し春惜しむ 静子
棹さばき自在の老や風光る ひいづ
春愁のつくり笑ひを見抜かれし 修三
山門に続く急磴花吹雪      みどり
燕の巣新幹線の駅舎にも 明美
京なれや騎馬隊警護入学式 和子
年甲斐も無き春愁と打ち払ひ 淑子
がけ崩れ覆ふごとくに懸かり藤 一宏
汐引きて黒き干潟の増えて来し 辰也

分かち得ぬ獅子座双子座星おぼろ  かもめ
遠拝みして遍路杖手放せず 幸子
春宵や人で埋まる数寄屋橋 元二
伐採を免れしとや花堤 とめ子
谷戸深き外人墓地の花明り 操
招かれて桜を見に来お堀端 正勝
風光るいにしへ人を偲ぶ丘 喜代子
石組の岩を彩るつつじかな 嘉宏
わけもなくただ動くのみ蝌蚪の群 倉太
大欠伸一人前の子猫かな 多美子


4月 2011
   
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