貧農を継がせし悔いや夏蓬 春生 ロープ張り芝生養生青嵐 幸子 牛蛙何の合図ぞ鳴き交はす とめ子 緑陰に屋敷神在す旧庄屋 かもめ 山の辺の道に目立ちし銀竜草 真千子 夏帽子飛ばされまじな浮御堂 あきひろ 髭面の目深に被るパナマ帽 日田路 ペンキ塗り終へ一服や梅雨晴れ間 広治 夏草や有刺鉄線まで届く なぎさ 蛍火や闇の底より水の音 隆雄
帰るさの星の明りや螢狩 操 尼寺の跡と碑があり花菖蒲 直之 ハーブ園後ろの山のほととぎす 嘉宏 参道を汚す楊梅樹齢百 千枝子 開山忌近き寺町溝浚 由紀子 通し鴨濠を巡りてかくれんぼ 宣子 糶声の向ふ鉢巻初鰹 桂伸 快方に向かふと電話五月晴 厚子 カ―ネ―ション感謝の数の蕾かな 豊治 行者道足もとよぎる瑠璃とかげ 喜代子
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