作り瀧ここより万葉歌碑の道 順子 待ち合す図書館の前夏休 領一 戯れに付きたる鐘の音涼し ひいづ 空蝉や塀の高みにしがみつき 周雄 三蹟の二蹟の揃ひお風入 あきひろ 放物線描き芝生へ水を撒く 多賀子 雲の峰一の鳥居は川の中 多美子 山登る追ひ越さるるを諾ひて とめ子 手の届くほどに淡路よビール干す 幸子 ランナーの日焼けの腕を誇りとす 淑子
吹き抜ける風が馳走の夏料理 晴義 炎天下目指す戦没慰霊の碑 節江 お茶いかが汗なす客にまず勧め 厚子 蝉時雨目覚まし時計鳴る前に 信行 虫干や手首に輪ゴムくひ込ませ 智 夜濯が日課となりし留学子 和子 江の島や富士と見紛ふ雲の峰 隆雄 外野席天辺に酌むビールかな 章子 岩肌をせめぎ合ひたる滝しぶき 正勝 干し物の畳む衣類に迷ひ蝉 三重子
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