石あれば石に座しけり花疲れ     千枝子
放たれし赤い風船風光る         智
遊歩道誘ふように花明り         ひかり
句を案じながら長湯や春の宵     瓔子
花吹雪とつさに画架をかばひけり 多賀子
落人の里は杏の花盛り           倉太
お不動の筧の水に蝌蚪生るる     操
おとがひに髭白々と徒遍路       静子
朝礼に一陣の風花吹雪           広治
猫に芸教へ春愁晴らしけり       修三

畠に積む棄て大根も花盛り      みどり
おてんばの着物うれしや知恵詣  和子
家苞をこたびは買はず花の旅    忠利
花の宴吾関せずと画布ひろぐ    領一
はからずも甘茶いただく礼参り  順子
初蝶の喜々とし遊ぶ雨後の庭    喜代子
石楠花を愛でつの登坂苦とならず尋嘉
引き出しの奥にまだあり桜貝    直之
砂を盛るただそれだけの磯遊び  一宏
春光を跳ねて細波さかのぼる    とめ子


4月2014
   
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/