戸隠も黒姫も指呼牧開く 多賀子 まどろみもして薔薇園のコンサート 宏治 新キャベツ気にせず刻み山盛りに 厚子 集合の合図に鳴らす草の笛 由紀子 朝晩は火の気を恋ふる立夏かな 元二 母の日に追慕の一花仏前に 桂伸 ゴミ拾ひつつメーデーの行進す 和子 男子居ぬ家系に生れ柏もち 泰子 新茶汲む知覧の空を思ひつつ ザザ虫
語部を募る広島夏来る みどり 前向きに生きんと母の更衣 静子 信号を待つ間も逸る神輿かな 隆雄 ひと句会終へて一献初鰹 瓔子 礼拝の鐘の響くや夕薄暑 泰子 訪ふひともなき奥ノ院夏落葉 広治 日本海見下ろし林檎袋掛け 公平 駅前や神輿ここぞと揉みに揉む とめ子 祭過ぎ幟まだ立つ村は過疎 尋嘉
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