蹄鉄を替へたる馬に天高し あきひろ 夕映えの高尾山上薄紅葉 宏治 僧院を訪ふは高きに登るなり 道子 本殿をコの字囲ひや菊花展 操 菊手入れ長期の留守を案じつつ 厚子 みかんの木今年初生りただひとつ サダ子 歌碑句碑を巡る嵯峨野路紅葉冷え ひかり 日当たりや柚子のたわわに枝垂れて 三重子 水上は分水嶺や崩れ簗 眞千子 地下水汲む長蛇の列や秋高し 領一 鶴の島亀の島なる松手入 由紀子
恙なく丹精の菊宝前に 桂伸 朝寒や有馬の川の湯の匂ふ 嘉宏 玲瓏の富士にまみえて牧閉す 多賀子 秋天を突く槍岳の穂先かな 宣子 歴代の庵主の句碑を木の実打つ 隆雄 地下街に迷ひ地上へ秋高し 幸子 秋晴れて久しぶりなる散歩かな 留美子 皺深き似た者夫婦稲を刈る 恵子 稲架に網しかと被せし学習田 柳影 天空の城を彩る紅葉山 晴子
俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/