色刷りの朝刊多し文化の日 智壽子 絵手紙の絵筆買ひ足す文化の日 ひいづ 伸び過ぎて倒れさうなる畑大根 柳影 昼暗き胸突坂や木の葉舞ふ 隆雄 振り袖に長靴の児や七五三 とめ子 悩みごと腹に膨るる神の留守 広治 腐葉土に戻すつもりの落葉掃く 淑子 園丁の軍手の白き落葉掻き 操 神の留守わがもの顔の鴉かな 宏治
象潟にしぐれ給ふは馬頭尊 智壽子 節太の庭師の指や冬囲 ザザ虫 茲十日お日さままかせ大根干す 幸子 無農薬曲がる大根味は良し 厚子 かさこそと奥院への道落葉踏む 喜代子 老木もここぞとばかり返り花 倉太 彰義隊墓所に枝伸び帰り花 あきひろ 堰堤の水の細りて冬に入る ひかり 南窓すつかり隠し大根干す 三重子
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