初午や光悦垣の路地に旗 智壽子 春立つや東京タワーを超すクレーン とめ子 病院に降り立つよりの余寒かな 元二 待針の三人三様納め針 章子 今一つ意気上がらずや建国祭 周雄 馥郁と山ふところの梅林 静子 香煙の天誅墓所に初音聞く 喜代子 剪定に鳥の巣丸見えとはなりぬ 淑子 下萌に歩幅大きく踏み出せり 眞千子
しだれ梅かぶりて童子童女の碑 智壽子 幹に紅白梅の咲く不思議 和子 三脚のぐらつき易し梅寒し 幸子 鏡池にほふがごとく梅映る 操 日陰にはまだ咲き誇る梅真白 公平 うぐひすの日々に正調畑楽し 尋嘉 閼伽桶や柄杓にて割る薄氷 ひいづ 初物の裾分け五つ蕗の薹 晴子 朝市のバケツに馴染む猫柳 豊治
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