春の雪俳句ポストに積もりけり   柳影
にしん来と友よりきたる便りかな  宏治
襖絵の鶴は応挙や雛の間      由紀子
まだ反り身衰へ知らぬ古雛     英二
雛の間に煙漂ふ合掌家       隆雄
牛の鳴く声を遠くに土筆摘む    章子
波止に来る燕ハイカラ燕尾服    豊治
初音聴く白亜の菩薩笑み浮かべ   周雄
留石に並び真紅の落椿       瓔子
アスファルト隙間にひとつ菫草   晴子

自己流に込み合ふ枝を剪定す    三重子
初富士や天辺見ゆる雲の上     公平
雑然としたる茶の間のあたたかし  元二
タイマーは当てにならざり目刺焦げ 幸子
新しき杖買ふ妹や水温む      ひいづ
山辺の道なり沿ひに垣直す     眞千子
啓蟄や昨日と何も変はらずも    広治
たんぽぽに黒点ひとつ拠る小虫   尋嘉
土筆摘むすぐ目移りの子供たち   多美子
足下にまつはる犬やたんぽぽ黄   喜代子


3月2019
        
1 2
3 4 5 6 7 89
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24/31 25 26 27 28 29 30

俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/