甲山まこと兜や星月夜 智壽子 法要のすみて円座にすいか食ぶ とめ子 提灯のあふるる町や地蔵盆 喜代子 快く過ぎたる一日星月夜 カネコ 初嵐ひつくり返す庭の鉢 桂伸 盆休み客も電話もなかりけり 周雄 終戦忌その日の句会まづ黙祷 ひいづ 小気味よく鳴り出す樋や白雨来る 操
かなかなや瑕瑾なかりし峡の空 智壽子 色剥げし仁王の像や秋暑し 倉太 病棟に願ひさまざま星祭 幸子 天の川一軒宿の灯が遠く 瓔子 輪になつて老いも若きも盆踊 みどり 受け継ぎし父の硯を洗ひけり 千里 極楽のあまり風とも盆座敷 豊治 新涼や滲みほどよきくづし文字 柳影
俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/