朝早き太鼓の音や秋祭 領一 粒ごとに味ひて食む零余子飯 周雄 藁塚は子の立ち並びたる如し 広治 新米を貰つたのよとお裾分け カネコ 渡し場となりたる岸辺秋の声 元二 病人の機嫌伺ひ栗を剥く 由紀子 秋霖や鉛色なる山中湖 隆雄 郁子熟るる高きところに三つ四つ 舞 谷あいの棚田百枚案山子展 章子 青き実を残し榠櫨の黄葉せる 柳影
威銃神域の気をゆるがしぬ 喜代子 新蕎麦は此処と暖簾のはためきて 千里 滑らかな麦とろ啜るランチかな 三重子 お渡りの列に加はる在祭 英二 舟の上腰を落として松手入 晴子 菩提樹の実を遊ばせるたなごころ 真千子 迷はずに池に脚立や松手入 公平 山姥の錦と呼ばむ紅葉谷 淑子 サミットを開きし島に秋惜しむ 和子 通院の合ひ間あひまの冬支度 ひいづ
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