遣唐使泊つる古江の梅白し      智壽子
凍てゆるむ池や浮き来る鯉数多       尋嘉
せせらぎに架かる土橋や梅の里       眞千子
見渡せど見えぬ日の丸建国日         周雄
カフェテラス春は名のみの日差しかな 宏治
風折れか裂け目新し梅ふふむ         淑子
レジ横に蕗の薹置く道の駅           喜代子
看板の褪せし旅館や猫の恋           章子


高砂の尉と姥めく梅見客     智壽子
まほろばの風に白梅散りにけり    瓔子
寺田屋の小屋根徘徊うかれ猫      ひいづ
かぎろひの丘に上りて初音待つ    英二
箸墓にたゆたふ煙畦を焼く        眞千子
蕗の薹避難訓練なる空き地        とめ子
ひとり居の夕べに恋し春炬燵      多美子
玉垣を掻い潜り生ふ蕗の薹        由紀子
老いぬれば家が極楽二月尽        元二



2月2020
          
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