一炊の夢より覚めぬ夕牡丹     智壽子
日の丸の立つオムライスこどもの日 元二
大輪の牡丹媼の手塩なる      領一
夏立ちて牧羊犬の息荒らし     三重子
谷戸風を腹一杯の鯉幟       隆雄
聖五月点字の絵馬に触れしかな   ひいづ
踏切に「開かず」の異名町薄暑   瓔子
莢豌豆摘みしを持つて帰れてふ   和子
単線の窓に広ごる麦の秋      章子


千年の風のさやげる風五月    智壽子
名札みな銀幕スター薔薇盛り   由紀子
初デート遠き祭りの音頭聞く   信行
大揺れの祭り提灯雨意の風    とめ子
世話人の祭法被の誇らしく    広治
咲きのぼり垣を飾りぬ花茨    桂伸
菩薩面試しに被る練供養     英二
休校の児らのジョギング緑さす  舞
庭中に薔薇を咲かせて独り住む  尋嘉



5月2021
          
1
2 3 4 5 6 78
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23/30 24/31 25 26 27 28 29

俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/