明星の月に寄り添ふ初御空    公平
神妙に初日を待てる橋の上    章子
柄杓閉ぢ込め御手洗の凍ててをり 元二
テレビ観戦飽きて散歩の四日かな 広治
奮発や大吟醸の年酒買ふ     英二
馴染みなる連綿体の賀状来る   とめ子
妻から娘家伝の味や節料理    尋嘉
初詣帰途はいつもの喫茶店    ひいづ
乗初の列にいつもの顔揃ひ    恵子
初電話俳句談義に終始せり    由紀子


達筆に磨きかかりし賀状かな   瓔子
鍋二つ雑煮と今朝の離乳食    舞
寒牡丹矯めつ眇めつカメラ向け  和子
福笹をかつぎ親子のゑびす顔   柳影
侘助の萩焼花器に落ちつきぬ   千里
凍空に空つぽの箱観覧車     領一
カレンダー大寒の字に身の縮む  まさこ
どんど焚き賑はふ今朝の多摩川原 周雄
蝋梅の香り仄かやペダル踏む   信行
三輪山を右に左に梅探る     眞千子



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