山路行く落葉踏む音道連れに    隆雄
時雨傘差す子差さぬ子登校す    三重子
父と子の同じネクタイ七五三     ひいづ
連れ立ちて畦を前後や御講婆    由紀子
かさばると言ひつつ葉付き大根買ふ 元二
柊の花の匂へる社家の垣      柳影
走り根の乱るる谷戸の落葉道    千里
伐採を免れし巨樹帰り花      とめ子
せせらぎを止むる落葉や大銀杏    晴子
貰ひ手を探す豊作大根かな     淑子


山間の日暮れは早し帰り花     章子
高らかに鳴らす大鈴神の留守    瓔子
ささくれのひりりと沁みる今朝の冬 恵子
枯はちす乱るるままに風に鳴り   宏治
石段の裾こんもりと落葉積む    操
柿落葉色の綺羅やか惜しみなく   尋嘉
出会いから半世紀かと落葉踏む   信行
池囲む土手の錦繍冬紅葉       領一
落葉踏み藩主の井へと歩をのばす  和子
落葉炊く煙の中の興福寺       眞千子



11月2022
          
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