ひまわりに向かひ少年バット振る 瓔子 言ふなればお座敷舟や川床料理 由紀子 江ノ電の踏切の先雲の峰 恵子 村々に小さき教会青葡萄 章子 閑散の校庭囃す蝉時雨 領一 首振るはもう止めにした扇風機 信行 池隔て枯山水や風涼し 操 贔屓チーム敗れいやます暑さかな 広治 空蝉は衛士の箒に転げけり 眞千子 久能山二千の段に汗滂沱 和子
疲れなど霧散や畑でトマト食む 尋嘉 開かんと蕾色づく古代蓮 公平 片陰の切れて眩しき交差点 淑子 日傘買ふ絵柄と軽さ確かめて 三重子 手品師のハンカチのごと羽化の蝉 柳影 帰国の子時差ボケ理由大昼寝 和子 遠雷と黒雲迫り急く家路 広治 たわい無き事あれこれと老い端居 千里 開門を待つ早朝の蓮見かな 隆雄 庭下駄に気分和らぐ素足かな 元二
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