パソコンや夫の知恵かる秋灯下 ひいづ 餡こ炊く匂ひす路地や秋彼岸 眞千子 露の世や笑顔の囲む子規の句座 柳影 台風や旅の支度の手に付かず 章子 換気扇フル回転や秋刀魚焼く 操 研修医夜業の合間原書読む 和子 父と子の並び鯊釣る隅田川 隆雄 夜は長し外湯めぐりの下駄の音 瓔子 金木犀近寄りがたき門構へ 元二 残業の帰路の伴なる望の月 晴子
パー狙ふゴルフボールや赤蜻蛉 恵子 嬉々として藷掘る子らや里泊り 領一 新しき靴に始まる九月かな 舞 秩父なる札所巡りや草の花 広治 露踏んで凡そ小さき墓を訪ふ 英二 虫の音に五体委ねて旅の空 まさこ 起伏なき大地を埋む蕎麦の花 千里 代替わり畑は花壇に秋桜 淑子 嵐去り句碑洗はれて獺祭忌 信行 弾けさう桔梗の蕾朝の陽に 三重子
俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/