空港にずらり銀翼初景色 広治 子等の声響く病棟お元日 由紀子 凧揚げや雲に届くがごと揚がる 信行 カメラマンひざまづかせて寒牡丹 恵子 池の面に湯気立ちのぼる初景色 章子 寒日和居間の奥まで日の差せる 操 通院を先ずは書き込む初暦 ひいづ 老体をものともせずに寒稽古 和子 たちまちに隠す金剛雪しまき 眞千子 帰るさに赤き破魔矢を受く社 千里
聞き役に徹してをりぬ寒見舞 とめ子 雪掻は家族総出の一大事 晴子 スーパーの裏口狭き初荷かな 公平 古梅園墨の一挺年玉に 眞千子 子の作る泥の混じりし雪達摩 三重子 野火止の塚を巡りて梅探る 柳影 獅子頭打ちふるはせて傘寿祝ぐ 幸子 福笹を買ふも至難や人の波 領一 目出度さは口上次第猿回し まさこ 身ほとりで揃ふ七種里住まひ 英二
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