空港にずらり銀翼初景色     広治
子等の声響く病棟お元日     由紀子
凧揚げや雲に届くがごと揚がる  信行
カメラマンひざまづかせて寒牡丹 恵子
池の面に湯気立ちのぼる初景色  章子
寒日和居間の奥まで日の差せる  操
通院を先ずは書き込む初暦     ひいづ
老体をものともせずに寒稽古   和子
たちまちに隠す金剛雪しまき   眞千子
帰るさに赤き破魔矢を受く社   千里


聞き役に徹してをりぬ寒見舞  とめ子
雪掻は家族総出の一大事    晴子
スーパーの裏口狭き初荷かな  公平
古梅園墨の一挺年玉に     眞千子
子の作る泥の混じりし雪達摩  三重子
野火止の塚を巡りて梅探る   柳影
獅子頭打ちふるはせて傘寿祝ぐ 幸子
福笹を買ふも至難や人の波   領一
目出度さは口上次第猿回し   まさこ
身ほとりで揃ふ七種里住まひ  英二



1月2024
          
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