第125回 虹の会 小川町紙漉見学吟行

平成29年1月15日



参加者10名
天気
句会場小川町民会館
◇東武東上線の小川町まで快速急行で池袋から1時間。車窓から見える山や田んぼがなつかしい。
駅を下りて風花が舞っていたが、快晴で雪も積もっていない。寒波襲来との予報だったので心配したが、やれやれと肩をなでおろす。(章子)

◇何十年振りという寒波のもと冬の風物詩と言われる紙漉きを見学。残念ながら天日干しは見られず、駅の一歩に風花に出会い、気分は一気に俳句へ。
この日はちょうど年に一度の楮を蒸す日に当たり、じっくりと見学でき、話が聞けた。(宏治)



◇小川は思いのほか近かった。まず駅で行先を聞き、観光センターを尋ねる。学習センターで楮を蒸して皮を剥く作業があるというので駅から歩く。(淑子)

◇和紙の町埼玉の小川町を吟行する。寒風の中、田の畦を紙漉きを見るために歩いた。(好子)

◇小川駅に降り立つと風花に迎えられたのもいい思い出になりそう。
秩父からの風はやはりきびしく、肌に差し込む位に、身に応えた。(隆雄)

◇楮を蒸し、その皮を剥く作業に参加できた事は一年もこの時期だけとのことで貴重な思い出となりました。(千里)

◇楮の皮を剥く作業を手伝った吟行子もいたようだ。うらやましい。楮の蒸し上がりを待って次の剥く作業に入るとのこと。蒸しているとさつま藷をふかしているときのような匂いがする。(淑子)

◇楮蒸しのもうもうと上がる湯気が目に飛び込んできた。さつまいもを蒸かすような甘いかおりがうれしい。(章子)

◇楮を蒸し、干し、たたき、つぶしと数々の工程を経てやっと紙を漉くのである。この手仕事を続けておられる事に驚き、また、もっと保護されるべきと思った。(好子)

◇皮を剥いた後の楮の芯が白くてつるつるしているのに使い道がないと聞き、なんだか哀れな思いがしました。(操)

◇紙に仕上がるまでのさまざまな工程に驚きました。どの工程も根のいる作業で、その上冬仕事で頭の下がる思いでした。(とめ子)




◇楮かしきの日は紙漉きをしていないので、紙漉きの工房を訪ね、バスで移動。田んぼの中の道を歩く。
私達の前に説明を受けていたグループも俳句のチームらしい。長い間2チーム合同で説明を受けることになった。お互い熱心。
紙漉きが冬の作業になったのは、農閑期の副業であったためらしい。楮のつなぎとなるトロロアオイの収穫時期に合うことから農閑期作業に向いていたからという。しかし、寒いときに冷たい作業を選んでしまったものだ。武州、雪深くなくても底冷えする。(淑子)

◇細川紙の工房では、若い職人の吐く息が白い。説明をしながら実演をしてもらった。見るからに腰が痛くなりそうで重労働だと思った。(章子)

◇小川紙のハガキを購入。さて誰に出そうかな?(隆雄)

小路智壽子先生選
小川和紙今に伝へて紙を漉く池田章子
簀の上の水を走らせ紙を漉く堀内淑子
楮蒸す武州の国は和紙の里瀬戸とめ子
訪ぬれば風花の舞ふ和紙の里池田章子
あばら屋の吹きつさらしや楮蒸す池田宏治
調子良く漉桁揺らし紙を漉く荻野周雄
細波を立てて掬ひて紙を漉く岸本隆雄
猫の手も借りたし楮の皮を剝く堀内淑子
日翳りて風花の舞ふ和紙の里荻野周雄



参加者のひとこと
和紙の里小川町に吟行。楽しかった。風花の舞う中を頬を赤くして、それでも旅行の気分でした。(とめ子)
和紙、とても好きなのですが、生まれ育つ所を見られてうれしかった。お天気も晴れていて、風花散る一日良かったです。句はもうひとつ。続けて頑張ります。(加容子)
武蔵野の面影の残る紙の里の吟行でしたが、道の駅の昼食に30分以上待たされた時間が惜しく思いました。(操)
雪の予報に天候が気になっていましたが、思いのほか好天でした。寒さは厳しい日でしたが、和紙作りの作業を見聞き体験して、とても勉強になる一日でした。途中、小雪、風花もちらつきましたが、スケジュールをしっかり組んで下さっていた幹事の方々のお陰でとても順調に段取り良い吟行となりました。(千里)
今年一番の寒い日だった。紙漉きは冬の風物詩と云うが、どうも句を感ずるには良い環境ではない。しかし、このように計画して頂かねば、こんな寒い時にこんな所迄来ないから有難かった。(周雄)
久し振りに訪ねた小川町、紙漉きでの町おこしがうまく行っているようで楽しかった。五十年程以前、同じ職場で働いていた人にめぐり会って、お菓子の差し入れなどいただき、とてもなつかしく、ありがたかった。(隆雄)