第31回 虹の会 浅草吟行

平成13年1月21日



参加者11名
天気晴れ
句会場台東区民会館
集合場所浅草寺雷門前

雷門

10時半、雷門の前で待ち合わせ。明け方まで降り続いた雪が止んで、思ったより暖かい。 場所によっては10センチくらい積もった雪が、どんどん解けて、雫の落ちる音が賑やかである。
待ち合わせの20分前から雷門に佇んでいると、のんびりして良い気分になれた。浅草の雪景色は珍しい。
雷門から仲見世を通り、お参りしてから、二天門を出て、隅田公園へ向かう。
途中に花川戸公園という小さい公園があり、姥が池の跡という。浅茅が原伝説を書いた札がある。 小さな池は氷がはっており、子供たちが氷を割ったりして遊んでいる。
雪解け道を歩いて言問橋をくぐり、秋桜子の句碑、子規の句碑を見る。 時には堤防に上がって雪景色の隅田川に都鳥を探したりして楽しみながら、待乳山聖天まで足を伸ばした。
句会場は二天門近くの産業貿易センターにある。
今回はカメラマン氏がやむなく欠席のため、写真は後日撮影したものを使用した。



仲見世
◇雪晴れの願ってもない吟行日和となり、浅草寺の雪景色も見られラッキーでした。(律子)
◇雷門の雪解雫など季語に恵まれた吟行でした。(操)
◇着ぶくれを後悔する程暖かになり、美しい雪雫を存分に見ることができました。(とめ子)
◇浅草はなんとなくホッとする場所です。(和江)
◇昨夜来の雪がきれいに晴れた浅草、いつもと違う表情にとまどったり、喜んだり楽しい吟行でした。
◇雪解け道に難渋しながら、秋桜子句碑、子規句碑と案内して頂きよい吟行ができました。(柳影)
◇隅田川の雄大な流れはいつまで見ても飽きません。(ひで子)

子規の句碑

秋桜子の句碑
◇水原秋桜子の句碑
「羽子板や子はまぼろしのすみだ川」
◇正岡子規の句碑
「雪の日の隅田は青し都鳥」
まさに今日の景色!と感激しました。(瓔子)
◇人力車に乗って観光する人があちらこちらで見られ、句材になりました。

待乳山聖天境内
◇待乳山の聖天様に初めてお参り出来て、大根を供えてあるのをみてびっくりした。お土産は人形焼と節分の豆を買った。(隆雄)

小路紫峽先生選
裸灯に毛皮を吊す六区かな勝子
鳩群れて掻かれし雪を啄ばめる
相撲部屋しばれる風にまわし干す勝子
言問の橋のたもとの雪だるま瓔子
竹筒に挿す繭玉のよく揺るる
雪しづれ今や落ちむと空仰ぐ淑子
境内の鳩百態や日なたぼことめ子
舞殿の雪解雫の滂沱たる勝子
六地蔵めきて並ぶや雪だるま瓔子
ホームレス多き墨堤都鳥勝子
門閉ざす伝法院は雪掻かず勝子

この日詠まれた季語たち
雪・雪晴・雪解・雪掻き・雪だるま・雪解風・雪残る・雪雫・雪しづれ
寒・春隣・春近し・春寒・暖か・日脚伸ぶ・しばれる・氷る
毛皮・コート・繭玉・初詣・浮寝鳥・都鳥・風光る・笑い初め
日向ぼこ・春着・大根・冬うらら・おでん・暖房・膝掛

 
参加者のひとこと
日脚伸ぶという季語がぴったりの眩しい雪晴れの日に元気に吟行、幸せな一日でした。(勝子)
浅草は何度来ても良いところです。(ひで子)
ぜひ次回も参加したいと思います。(とめ子)
仕事に追われている日常から離れて頭と心のリフレッシュできました。(淑子)
雪の吟行は初めてです。雪解道を気にしながら、雪雫をよけながらの吟行、楽しい一日でした。(和江)