第39回 虹の会 猿江恩賜公園吟行

平成13年5月19日



参加者9名
天気晴れ
句会場ティアラ江東
集合場所都営新宿線住吉駅改札口


ミニ木蔵


10時半、都営新宿線住吉駅改札口で待ち合せ。
猿江恩賜公園は地下鉄の駅から出てすぐである。道路を挟んで南側に野球場、公会堂(ティアラ江東)、日本庭園、北側にミニ木蔵、じゃぶじゃぶ池、芝生広場などがある。かっては幕府の材木蔵であったが、明治政府に引き継がれて皇室の御用材の貯木場となり、昭和7年に猿江恩賜公園として開園された。公園に沿って横十間川が流れており、ボートの練習風景などもみることができた。



正面入り口
◇都心、高層マンション等が並ぶ中、こんな公園があるとは知りませんでした。また、木を水につけて保存していたとは知りませんでした。淡水と海水のまじり具合がよかったということで、このあたりに木場があったんですね。単に木材の流通場所と思っていたので認識を新たにしました。(淑子)
◇かっては皇室の後用材貯木場だったとか。今はあめんぼう、めだかの運動場、睡蓮も咲いていて、時の流れを感じました。(律子)

ミニ木蔵の睡蓮

じゃぶじゃぶ池
◇じゃぶじゃぶ池に水が無かったのは残念で、水の張られた頃に又来て子供の歓声を聞きたいものです。(ひで子)
◇烏の捕獲の檻が据えられていた。新聞では見たが現物は初めてでした(辰也)
◇ユリの木の花をはじめて見ました。チューリップのような形、オレンジ色のラインが特徴的な可愛い花です。でも俳句に詠むのは難しい!!(瓔子)

ユリの木の花

横十間川
◇横十間川の名もよく、流れも澄んで、水辺を自転車で走る人々が下町を愛して住んでいる事を感じました。(ひで子)
◇海が近いせいか、都会の濁れる川に小さな海月が泳いでいたのには、珍しくもあはれにも感じられました。(和江)
◇貯木場だったとは信じられないほど緑陰の多い公園でした。池に入って遊んでいる子等はお玉じゃくしを捕っていると言っていました。(操)
◇池にいっぱい咲いている睡蓮の白さが眩しいほどで、かの有名なモネの絵を鮮明に思い出しました。(勝子)

日本庭園

小路紫峽先生選

水草生ふ木場は昔の語り草律子
時計塔より下りて来し夏の蝶和江
あはれやな都会の川に海月とは和江
藤の蔓すでに棚よりあふれたる淑子
八本の櫂羽のごとボート漕ぐ
敷石の隙間隙間に草茂る辰也
漕ぎ手へと飛ばす号令風薫る瓔子
糸を引く飴さながらに蜘蛛の糸瓔子

この日詠まれた季語たち
風薫る・薄暑・暑さ・夏近し・夏めく・新緑・木下闇
緑陰・若葉・新樹・草茂る・若芦・ボート
海月・あめんぼう・目高・夏の蝶・蝶・駒鳥
睡蓮・水草・囀り・通し鴨・遠足・蜘蛛・風光る
日傘・梅雨晴れ間・梅雨・五月晴れ・涼む

 
参加者のひとこと
寒かったり雨が降ったりの日々が続く中、好天にめぐまれて何よりでした。(淑子)
まさに新緑の真っ只中を夢見る心地で吟行しました。木も花も句材いっぱいでしたが、またたく間に時間が過ぎてしまいました。(勝子)
初参加、虹の会の吟行は「ねた」が少なく私のような浅学には苦労しました。ただ、句会の出席者が少ないため、この点時間の余裕が出来ました。会場については満足しました。余りにきれいな部屋でびっくり、良き句会が出来ました。(けんじ)
ガラス玉をリボンのように垂らした天井、床にはふかふかする絨毯とパーティ会場のようなきらびやかな今日の句会場でした。(操)