第48回 虹の会 馬事公苑、東京農大吟行

平成14年11月23日



参加者12名
天気晴れ時々曇
句会場グリーンアカデミーホール
集合場所東急用賀駅バス乗り場


用賀駅に10時半集合。世田谷区民会館または祖師ケ谷大蔵駅行きバスに乗り、農大前で下車。 馬事公苑へは欅並木を通ってすぐである。メインアリーナでは大学の馬術部の障害の競技会が開かれていた。厩舎、放牧場、日本庭園などをそれぞれに吟行し、句会場には、東京農大の校友会館グリーンアカデミーホールをお借りした。農大のキャンパスにも句材があった。



欅並木
◇農大前より欅並木の通りを突き当たると良く整備された馬事公苑が開けてきました。(和男)

◇馬事公苑へ誘う欅並木が美しく黄葉のトンネルを行きつ戻りつしました。(律子)
◇馬事公苑がJRAのものと初めて知ると共に桜の名所に感心しました。来年の花見に来てみたい。(辰也)

  

馬事公苑正面入口

障害のレース
◇大学生の障害の競技をやっていた。俳句を作るのもしばし忘れて観戦していた。(隆雄)

◇それにしてもハードルを越える女騎手は恰好よく、憧れた遠い昔を思い出しました。(律子)

◇折りよく障害の競技が行われていましたが、失敗の方が多いようでした。(操)

◇久し振りに馬を間近に見て楽しかったと同時に騎手の落馬をはじめて見る。(辰也)

◇馬の顔を間近に見たのは久しぶりでしたが、本当に目が大きく、又手入れがよいのか肌がぴかぴかとつや光りして居るのに感心した。(周雄)

◇近くで見ると馬の背はつややかで美しい。さわってみたかったが、それはちょっと無理だった。(淑子)

◇鴉が馬の背にとまり、馬がいやがってとびはねる。又鴉がとまりにくる。何度も何度もやっていた。桜落葉が散ると馬が食べる。落葉も枯草と同じことかと思った。(隆雄)

◇柵の中の馬が桜落葉をたんねんに一枚ずつ食べているのには驚きました。(操)


放牧場

武蔵野の林
◇武蔵野の自然林、お花畑、遊園地は家族連れの散策にもってこいの所。(辰也)
◇日本庭園に二羽の白鳥が居ました。身近に見る白鳥はとても大きく思えました。(操)

日本庭園

小路紫峽先生選
馬駈くる風に従ふ木の葉かな隆雄
柔らかな馬場の土踏む小春かな律子
焼芋屋何言はずとも人囲む祥平
着ぶくれてポニーの試乗待つ児かな淑子
弁当を開くベンチの石の冷え周雄
落葉径厩舎の裏につき当り
馬の尾の振り払ひたる落葉かな瓔子
色変へぬ松に守られ愛馬の碑淑子
障害を飛び越す騎手の息白し隆雄
日向ぼこ馬の嘶き聞こえけり律子

先生より「説明した句が多いです。」とコメントをいただきました


この日詠まれた季語たち
秋・初冬・勤労感謝の日・秋の日・天高し・落葉・銀杏黄葉・紅葉・紅葉狩・桜紅葉
紅葉散る・木の葉散る・銀杏散る・枯野・冬木立・枯葉・色変へぬ松・枯かづら・草紅葉
小春・冬うらら・日向ぼこ・焼芋・冬構・毛糸編む・暮早し・木枯し・鵙・白鳥・寒鴉
息白し・北風・着ぶくれ・寒し・冷ゆ・聖夜・温室・冬耕・逝く秋・マフラー・馬肥ゆ

 
参加者のひとこと
とにかく寒かった。冷え込んだからか、桜紅葉の色も冴え、欅の落葉道も風情があった。(淑子)
初冬の一日、東京農大と馬事公苑の吟行は空気も清澄、好天にも恵まれ、銀杏黄葉もまっ盛りであった。整備のきれいになった馬事公苑では、大学生の競技会もあり、珍しい体験もして心安まるひとときを過ごした。(丹花)
段々と寒くなる今日の日に久し振りに虹の会に出席させて頂きました。普段俳句とは離れた日常を送っているので、いざ、虹の会となるととても苦労しました。自分の想いを他の人が俳句として型にしてくれるので、とても感心してしまいます。(陽子)
いつもですが、虹の会は初めて行くところばかりで大変楽しめました。馬事公苑はとても広く、馬術を楽しめました。華麗な技の裏の厳しい練習を目の当たりにし驚きました。思ったより寒くなり冬を改めて実感しました。何より、難しい吟行でした。(祥平)
前回の虹の会は非常に暑い日だったのが、今日は初冬と云うのにふさわしい日で、季節の移り変わりを感じます。(周雄)
桜紅葉まっ最中。見事な馬事公苑でした。(隆雄)
ほとんど初めてと言ってよい私には、たまたま跳躍の大学の選手権決勝という日に恵まれ、美しい冬紅葉と共に、有難い一日でした。(和男)
厩舎ではポニーも間近で見ることができました。とても大人しくてかわいくて、目が印象的でした。写真撮影は辰也さんが担当してくださっていますが、今回は隆雄さんにもご協力いただきました。障害競技の一枚が隆雄さんの撮影です。私も挑戦しましたが、シャッターチャンスが難しく失敗に終りました。(瓔子)