第51回 虹の会 横浜山手吟行

平成16年5月16日



参加者9名
天気雨のち曇
句会場山手234番館 レクチャールーム
集合場所JR桜木町駅バス乗り場



待ち合わせに指定した桜木町からバスを利用するルートと、新しく開通したみなとみらい線の元町中華街駅を下りて谷戸坂を歩くルートがある。
今回は現地集合の形となり、港の見える丘公園、外人墓地、山手の洋館など自由に吟行した。



港の見える丘公園ローズガーデン
◇港の見える丘公園の薔薇は満開。薔薇の香を全身に纏っての吟行は至福の一時でした。(隆雄)

◇小雨にたたられたとはいえ、緑はかえって美しくばらの色もあでやかさを増したように見えました。(周雄)

◇少し盛りをすぎた薔薇園でしたが、降ったり止んだりの雨の中撮影のモデルも来ていました。(操)
◇外人墓地では、百年も前に本当に沢山の外国人が日本に来て新国家の建設に力を尽し、そして客死したんだなと今更ながら感じました。(周雄)

外人墓地

山手234番館(句会場はここでした)
◇細かい格子の窓と少し暗めのシャンデリアというシックな異人館が句会場でした。(操)
◇横浜の異人館は手入れが行き届いていること、無料であることが良い。今日は雨の中の吟行となったので、館内でしばし休む(淑子)

◇横浜の山手は何となくハイカラな感じがして、バラの花がよく似合います。(周雄)

◇ベーリックホールではピアノが自動演奏しており、主寝室、夫人の部屋、令息の部屋とインテリアも違っていて素敵でした。どの窓からも新緑が美しくみえるのも印象的です。(瓔子)

ベーリックホール

司祭館(プラフ18番館)
◇一番端のイタリヤ庭園で観光客の話で初めてジャスミンを見る。また此処では山法師が満開。  司祭館の離れで木の葉にふくろうを書き込んだ画展がありふくろうの目がかわいかった。 (辰也)
◇カトリック山手教会の日曜のミサに出席の親子連れ、お年よりと様々なひとが雨の中来ているのを見ると  こんな経験が無いので感激しました。余計に尖塔の十字架が目立ちました。(辰也)

教会

小路紫峽先生選

異人館薔薇のアーチに迎へられ隆雄
薔薇館亭午告ぐるはオルゴール瓔子
薔薇の花雫こぼさぬほどの雨瓔子
洋館を句会場とす聖五月瓔子
ジャスミンの咲くは司祭の古館辰也
洋館の壁炉火のなき薄暑かな和子
母子像の腕に置かれしカーネーション貞子
時雨るるや補修跡ある十字墓和男
水を飲む散歩の犬や薄暑来る隆雄

この日詠まれた季語たち
新緑・若葉・新樹・椎の花・緑・万緑・木下闇・夏落葉
薔薇・ジャスミン・アマリリス・カーネーション・百合・つつじ
薫風・南風・走り梅雨・梅雨・五月雨・青梅雨・青嵐・虎が雨
目高・野遊び・春惜しむ・聖五月・薄暑・汗・時雨
 
参加者のひとこと
昨夜からの雨で今日の出席を迷いましたが、雨の日は雨の句をという言葉を思い出して参加してよかったと思いました。(貞子)
初めての外人墓地、公園にあいにくの雨でしたが、その周遊の人の多さに驚かされました。満開の薔薇苑、洋館を愛でる人、その中にわが句友がぼつぼつと。皆様見て感じて作ると言う事に集中しておりました。(和男)
昨夜からの雨でどうかと思っていましたが、それがかえって横浜山手の樹々を瑞々しいものにし、異人館、教会、薔薇園等、情緒の豊かさが溢れていました。(和子)
異人館という言葉が頭にはいってしまったらしい。洋館、薔薇館と表現してもよかったのだと後で気がつき、残念。(淑子)
犬の雨合羽に感心。ぴったりと身体に着いているのではなく雨合羽の隙間から手足頭がでて居る感じでいかにもゆったりと雨合羽を着ている感じでした。また時季を変えて此処でやりたいと思いました。(辰也)
五月雨に濡れた十字墓、異人館の窓から見る街々のみどりなど、句材が沢山ありすぎて俳句が出来ないという奇妙な吟行でした。雨も午後からあがり、句会の後も中華街や元町を散策するという楽しい一日でした。(隆雄)
お昼のかわりに異人館の喫茶室でケーキを食べ、帰りには中華街に寄り道。お土産は、隆雄さんお勧めの肉まん、句会もグルメもと欲張りな一日でした。今回の写真は辰也さんと隆雄さんの撮影です。(瓔子)