第79回 虹の会 明治神宮吟行

平成21年1月18日



参加者11名
天気くもり
句会場穏田区民館


明治神宮

集合場所を決めず、各自自由に吟行した。明治神宮に参拝してから御苑をめぐり、表参道を歩いて句会場へというコースで歩いた。竹下通りや東郷神社に足を延ばした方もあった。



大鳥居
◇名にし負う大鳥居をくぐれば街の喧噪を忘れ、とたんに厳粛な気持ちになりました。(律子)

◇一月も半ば過ぎと言うのに、神宮は多くの参詣人で賑やかでした。英語、中国語、韓国語の盛んに耳に入る参道を吟行できる喜びの中に参拝しました。(ひで子)
◇献上の菰樽と向かい合わせにフランスからの葡萄酒の樽が並べられていて驚きました。(操)

◇連日の好天気で参道の脇の並木の木の葉は土埃にまみれていた。(隆雄)

◇都心の喧噪から逃れ、鬱蒼と茂った神宮の杜も正月を過ぎると静けさが戻った様に見えたが、参拝客が途切れることがないのはさすがである。(一子)


献上の菰樽

境内
◇関東に移り住んで十三年、初めて明治神宮に詣でた。厳かで格式高く願いごともきっと叶うと信じお祈りした。白無垢の花嫁さんに二度も会い、こちらも幸せな気持ちになった。(なぎさ)

◇予報ほど暖かくなりませんでしたが、松を過ぎて尚大勢の人が来る明治神宮でした。(操)

◇白無垢の花嫁を神前に見かけた。華やいだ気分に包まれて幸せそうだった。(隆雄)

◇松過ぎなので、神様の間近のところでゆっくりとお祈りできました。(とめ子)
◇御苑の大きな南池の中央が細長く氷っていて思いがけない句材に出会いました。(操)

◇神宮御苑は街の中とは思えない静けさ。寒鯉でしょうが、お釣台に元気よくたむろしていました。(律子)

◇御苑の池で見た氷は私には今年の初氷でした。(辰也)

◇池の半分が氷っていた。今年はじめて凍った池を見た。(隆雄)

御苑の南池

菖蒲田
◇有名な菖蒲田も、今は札が並んでいるばかり。優美な名前を見ながら、花の美しさを想像しました。(瓔子)

◇玉砂利を踏みしめながら、御苑の熊笹の小径を歩きましたが、朝早く人もまばらで気持ちが落ち着きました。(章子)

◇清正の井では、湧き出る水に触れてみて、以外と冷たくないのに驚いた。(なぎさ)

◇奥まった清正の井は、整備されていて井戸の水は澄んでいた。(一子)

清正の井

神宮橋の若者たち
◇奇妙な服装をした若い人達が屯し、何か異様な雰囲気が漂っていた。日本は平和だなあとつくづく思った。(隆雄)

◇昔竹の子族といった若い人たちの派手さな装束、今は何族と呼ぶのでしょうか。(律子)

◇神宮の境内を出ると、原宿、日曜のせいもありすごい人出。(辰也)

◇大通りには原宿独特の衣装の若人がいて、目を見はりました。久々の都会の空気を味わいました。(とめ子)

小路紫峽先生選
薄氷を揺らして鯉の近づきぬ律子
書初の大書甲乙付け難しひで子
清正の井を取り囲む冬木立隆雄
三寒や動きののろき池の鯉一子
日当たりて寒鯉の金浮かびくる瓔子
大鳥居菊の御紋に冬日燦ひで子
玉砂利の長き参道淑気満つひで子


参加者のひとこと
忘れかけていた日露戦争で偉大な功績をあげた東郷元帥を祀っている神社が原宿にある事を知らなかった。投句箱が設置されていて選ばれた名句が回廊に貼っているのも風情があってよかったです。緑豊かな庭園も池には折橋(板橋)がかかってここで花嫁行列を見ることができて幸せだった。(一子)
虹の会の御蔭で生まれて始めて竹下通りを歩いた。依然として初詣の続く明治神宮、異邦人のような若者の集まる神宮橋、大寒の朝からコスプレギャルがぞろぞろ歩く竹下通り、それに沿った東郷神社の静寂、原宿は本当に奇妙な空間だ。(周雄)
明治神宮と東郷神社の両方で花嫁行列を見られたのは幸運でした。とても興味深そうにシャッターを切っている外国人も目立ちました。でも俳句にするには難しかったです。いつ来ても神宮の大鳥居には圧倒されます。今年はじめての虹の会に相応しい吟行に参加させていただきありがとうございました。(章子)
神宮の杜は深く広く寒気の漂う気配がありましたが、二組の花嫁さんをみてからは冬の日ざしも差して来て、一息つくことができました。(とめ子)
朝どうかなと思ったお天気もどうやら持ち、寒いながらも良い吟行日和でした。竹下通りなどめったに通ることもないところに行けたのも吟行のおかげでしょうか。竹下通りの賑やかさに疲れた後、東郷神社の静かさにほっとしました。(ひで子)