1月のメール句会

小路 智壽子先生選

1月15日締め切り分






Aグループ
A002 サウナ風呂中で思はず御慶述ぶ 南田英二
A006 リハビリに苦汁の日日ぞ去年今年 中澤幸子
A011 結ばれて花と見紛ふ初神籤 池田章子
A018 小半刻心遊ばせ初電車 堀内淑子
A021 長き列寒九の水を汲まんとす 丸谷和子
A026 腕まくりして磨る墨や筆始 荻野 操
A033 何よりの馳走や熱き薺粥 豊原みどり
A035 臥龍なす古木は菰を巻かれけり 池田宏治
A037 寒月を独り占めして漕ぐペダル 池田章子
A041 国技館とり巻く幟初相撲 荻野周雄
A047 凧上がる龍の一文字躍りけり 牧野喜代子
A051 鳶悠々晴れ渡りたる初御空 國本桂伸
A059 一輪の梅に水琴窟奏づ 玉本由紀子
A071 神門に迎春の二字初詣 岸本隆雄
A078 濡れ縁にどさと置かれし初新聞 南田英二 原句 濡れ縁にどさつと置かし初新聞
A080 風すさび飾り焚くこと許されず 丸谷和子
A083 恙なき傘寿を謝して初詣 島崎裕子
A087 媛墓にみあかしとせむ黄水仙 牧野喜代子
A090 暗闇を行く初詣父の黙 中澤幸子
A092 吟行へ二の足を踏む大寒波 瀬戸とめ子
A104 前掛けの似合ふ包丁始かな 吉川元二 原句 前掛けの似合う包丁初かな
A108 浮寝鴨尻目に鳰のよく潜る 丸谷領一
A111 有馬なれ薔薇湯をたてて女正月 島崎裕子
Bグループ
B003 どんどの火縁起の餅をかざしけり 小池泰子
B006 リヤカーで運ぶ古札お焚上げ 小川晴子
B008 休みぼけ鈍る身体や初稽古 島村三重子
B009 元日の空は青空深呼吸 藤崎倉太
B015 冷蔵庫に凍らせてある雪兎 久保田 晋一
B017 蕭条と神苑つつむ寒の雨 吉沢みさえ
B019 穏やかと思ふ間に過ぎ三が日 平島ひかり
B022 完璧はつまらぬものよ福笑 久保田 晋一
B025 指先でつくる波紋や春近し 龍野ひろし
B026 朱をこめて雨にかがよふ青木の実 吉沢みさえ
B030 朝靄の峡を染めたる初茜 えつこ 原句 朝靄の峡を染めゆく初茜
B032 読初や度数の増えし老眼鏡 小池ザザ虫
B034 カレンダー巻き癖残る三日かな 小池ザザ虫 原句 カレンダー巻き癖残し三日かな
B042 深閑と神宮の杜春待てり 吉沢みさえ
B048 葱抜くや泥に包まれたくましく 柳沼サダ子 原句 葱抜くや泥に包まれてたくましく
B049 風神の意のまま荒ぶどんどかな 平島ひかり