4月のメール句会

小路 智壽子先生選

4月15日締め切り分






Aグループ
A003 コーヒーの苦さに醒めし春愁ひ 牧野喜代子
A008 まだ一分それでも開く花筵 荻野周雄
A011 花疲れ足湯で癒す三姉妹 河村ひいづ
A012 花冷えのかくやと洟をぬぐひけり 池田宏治
A018 土筆摘み飽きて帰ろと愚図る子ら 奥原尋嘉
A022 落花急信長陣屋跡の碑に 玉本由紀子
A030 義仲寺の魚板を濡らす木の芽雨 井上眞千子
A032 牛の鳴く声を遠くに土筆摘む 池田章子
A034 寺町は城郭めきて松の芯 玉本由紀子
A037 所作見事儀仗兵らに風光る 北崎広治
A040 待ち兼ねて灯す雪洞花は二分 奥原尋嘉
A045 抜け参りめきしひとりの花見かな 竹内柳影
A061 紙雛の袂重ねて流れけり 玉本由紀子
A073 うぐひすの日々に正調畑楽し 奥原尋嘉
A074 せせらぎに架かる土橋や梅の里 井上眞千子
A078 波止に来る燕ハイカラ燕尾服 小林豊治 原句 燕来る波止場ハイカラ燕尾服
A081 環濠に配す飛石菖蒲の芽 玉本由紀子
A088 初音聴く白亜の菩薩笑み浮かべ 荻野周雄
A092 大川や屋形船へと花吹雪 北崎広治
Bグループ
B001 つかの間の出逢ひ別れの桜かな 鈴木正紘
B006 花吹雪頭につけて持ち帰る 渡辺厚子
B009 山笑ふ前のパトカー追ひ越せず 鈴木ぽんこ
B010 手をつなぐ友の出来たる新入生 えつこ
B017 アスファルト隙間にひとつ菫草 小川晴子
B023 胸を張り齢七十入学す えつこ
B036 昨夜の雨ふふみて真白梨の花 りゅう太
B038 糸柳暖簾の如く潜りけり 島村三重子
B045 法然像しだれ桜を笠にして 藤崎倉太
B046 恋みくじ結ばれてゐる桜かな 網本舞