10月のメール句会

小路 智壽子先生選

10月15日締め切り分






Aグループ
A001 秋気澄む峰の薬師の鐘聞けば 牧野喜代子 原句 秋気澄む峰の薬師に鐘聞けば
A007 一穢なき青空恋し秋黴雨 荻野周雄 原句 一穢なき青空恋し秋入梅
A011 戒壇に声明と聞く虫の声 玉本由紀子
A015 御霊降る如くに落葉しぐれかな 杉浦聖樹
A017 手入れ良き名園の土手茸生ふ 丸谷領一
A023 町神輿動き出し雨上がりけり 池田宏治
A025 奔湍に七転八起カヌー漕ぐ 池田章子
A028 しぼりたて新酒振舞ふ蔵開き 池田章子
A030 紅葉せし千尋の谷をのぞきけり 牧野喜代子
A033 戒壇の濠に蓮の実飛ぶ夕べ 玉本由紀子
A034 菊の酒交はす米寿の祝ひかな 岸本隆雄
A037 秋来る書店にずらり京都本 北崎広治
A042 新松子拾ひ信濃の土産とす 杉浦聖樹
A044 中千本今は紅葉の行宮址 奥原尋嘉 原句 中千本今は紅葉の行宮趾
A046 天高し椰子の木高く実を宿し 堀内淑子
A051 夜仕事の手も目も口もまだ達者 國本桂伸
A055 御会式へ長き石段なんのその 岸本隆雄 原句 お会式へ長き石段なんのその
A058 新薬の効き目あらはれ食の秋 伊藤瓔子
A064 己が影踏んで仰ぎぬ今日の月 國本桂伸
A067 三輪山を離るる月に合掌す 井上真千子
A069 秋草の茂れる弥生遺跡とぞ 中澤幸子 原句 秋草の繁れる弥生遺跡とぞ
A070 秋風や見渡す限り放棄の田 瀬戸とめ子
A072 水澄むと鯉飛び跳ねて見せにけり 荻野 操
A075 赤とんぼひときは赤し空真青 奥原尋嘉
A081 この菊を見よとぞ門扉開け放つ 中澤幸子
A088 雨雫蕊にちりばめ曼殊沙華 堀内淑子
A090 怪我をして夫の優しさ秋麗ら 丸谷和子
A098 誰が置きし椎の実五つ木の椅子に 池田宏治
A100 勇ましや万灯率ゐ舞ふ纏 荻野周雄
A102 夕飯に取れたてのもの豊の秋 瀬戸とめ子
A104 聳え立つ鳥居が守る神の留守 井上真千子
Bグループ
B002 金工の小槌打つ音夜業の灯 龍野ひろし
B003 山頂の本丸跡に秋惜しむ 田村公平
B006 天高し児は旗降りて横断す 渡辺厚子 原句 天高し児は旗降って横断す
B016 枝枝は地を擦るほどや柿の秋 小山千里
B019 廃校の遊具を囲む曼珠沙華 島村三重子
B024 艶やかな粒まちまちの里の栗 島村三重子
B031 朝釣りの不揃ひの鰺貰ひけり 小川晴子 原句 朝獲りの不揃ひの鰺貰ひけり
B033 無農薬徹底したる今年米 りゅう太