11月のメール句会

小路 智壽子先生選

11月15日締め切り分






Aグループ
A001 古墳の口閉ざす鉄扉や草紅葉 牧野喜代子 原句 古墳口閉ざす鉄扉や草紅葉
A004 我が家は男の家系七五三 田村カネコ
A005 恰好の穴場陣取り鷹を撮る 丸谷領一 原句 快心の穴場陣取り鷹を撮る
A007 搾乳の灯の朝霧に滲みけり 竹内柳影
A009 初霜やだみ声築地場外に 綿引多美子 原句 初霜やだみ声場外築地より
A016 大切な作務の一つや障子貼り 豊原みどり
A020 母と子の気の合ふ夜なべ針仕事 國本桂伸
A023 羊腸の坂を山湖へ紅葉狩 荻野 操
A026 古墳へと続く小径や木の実降る 牧野喜代子
A031 柿赤し檜原へ続く野面かな 井上真千子
A036 赤き実の枝を揺すりて鵙高音 荻野 操
A039 朝まだき参道を行く秋遍路 河村ひいづ
A049 朝な夕な落葉を掃きて寺暮るる 牧野喜代子
A058 絵手紙の一言楽し文化の日 河村ひいづ
A062 作務僧の二人三脚障子貼る 豊原みどり
A067 長き夜やパソコンの冷え指先に 高田信行
A068 停泊の船舷あやす小春波 小林 豊治 原句 停泊の船舷あやす波小春
A070 抜きん出て風に抗ふ敗荷 岸本隆雄
A076 越の地の屋根にはしごや冬用意 瀬戸とめ子 原句 越の地の屋根にはしごの冬用意
A080 幸せの日々を喜び木の葉髪 田村カネコ 原句 幸せの日々を喜ぶ木の葉髪
A083 秋晴や木曽路に微笑まふ道祖神 北崎広治 原句 秋晴や木曽路に微笑む道祖神
A086 石蕗の一景なせる日比谷苑 荻野周雄
A087 赤膚の奈良絵の茶碗葛湯かな 井上真千子
A093 文机を俄かに月の膳となす 綿引多美子
A095 野路の秋道に迷ふたかも知れず 中澤幸子
Bグループ
B017 外苑のカフェのひととき銀杏散る 龍野ひろし
B021 瑞瑞し食べ放題のりんご園 島村三重子
B028 裏小路見え隠れする時雨傘 えつこ
B029 郁夫描く青き砂漠よ星月夜 龍野ひろし
B031 冠雪の霊峰拝み旅終はる 小山千里
B039 鳴く虫や声は天使で名は閻魔 関 恵子
B040 野菊咲く岡に一基の志士の墓 藤崎倉太
B047 紅葉且つ散るグラウンド草野球 小川晴子
B050 姫気分紅葉めぐりの人力車 島村三重子

準入選
A014 水澄める五十鈴の川で手を浄め 丸谷和子
A048 賽銭箱鎖で繋ぐ神の留守 竹内柳影
A054 円窓の障子貼り替ふ旧書院 丸谷和子 原句 円窓の障子貼替へ旧書院
B002 艶やかな大栗山と積む露店 小山千里 原句 艶やかや大栗山と積む露店
B008 秋高し関東平野見晴かす 関 恵子
B036 走り根に吹き寄せられし木の実かな 鈴木ぽんこ 原句 走り根に掃き寄せられし木の実かな
B044 芋堀りて母に送りぬ土のまま 加々良 舞 原句 芋堀りや母に送りぬ土のまま