1月のメール句会

小路 智壽子先生選

1月15日締め切り分






3 どんど焚き賑はふ今朝の多摩川原 荻野周雄 原句 どんど焚賑はふ今朝の多摩川原
5 ラジヲからサッチモの歌クリスマス 高田信行 原句 ラジヲからサッチモが歌うクリスマス
10 強霜や土の匂ひを閉ぢ込めて 綿引多美子 原句 強霜や土の匂いの閉じ込めて
14 蛇の目傘粋に挿頭して寒牡丹 丸谷和子
18 除夜の鐘余韻に想ふわが余生 吉川元二
23 注連を巻く臼に搗きたる鏡餅 荻野 操
26 奈良市長笑み満面やおん祭 奥原尋嘉
34 すさまじき紅蓮の炎どんど燃ゆ 荻野周雄 原句 すさまじき紅蓮風呼びどんど燃ゆ
36 老松の腰のあたりに菰を巻く 伊藤瓔子
40 近く来てカアカア鳴ける初鴉 田村カネコ 原句 近く来てカアカア鳴いて初鴉
44 酒の粕提げて忌中の妹見舞ふ 玉本由紀子
47 植うるもの算段の日々春を待つ 瀬戸とめ子
49 大晦日明かり煌々塾の窓 関 恵子
50 托鉢僧少し離れて社会鍋 南田英二 原句 托鉢僧少し離るる社会鍋
53 鉄塔のあの峯よりや初日の出 小林豊治 原句 鉄塔のあの峯よりの初日の出
59 福袋目当てに出掛け人に酔ふ 島村三重子
61 明星の月に寄り添ふ初御空 田村公平
68 ラガー等の巨体よもやの男泣き 中澤幸子
72 寒牡丹矯めつ眇めつカメラ向け 丸谷和子
81 席一つ詰めてもらひておでん酒 池田宏治
90 柄杓閉ぢ込め御手洗の凍ててをり 吉川元二
96 侘助の萩焼花器に落ちつきぬ 小山千里 原句 侘助の花器萩焼に落ちつけり
101 テレビ観戦飽きて散歩の四日かな 北崎広治
105 空を指す棚這ふ枝の冬木の芽 小山千里
107 御慶述べトランプはまた白熱す 加々良 舞
110 降臨の里もとほれば笹子鳴く 井上眞千子
111 香の仄と九十五歳の柚子湯かな 國本桂伸
117 新年を寿ぎ弾む浜の糶 小林豊治 原句 新年を寿ぎて弾むや浜の糶
119 待つ春や書き方帳に名前書く 島村三重子 原句 待つ春の書き方ノートに名前書く
121 塗椀の大内菱やふぐ雑炊 池田章子
125 白菜の口開くなと縛らるる 瀬戸とめ子

準入選
24 注連太くさすが大和の一の宮 井上眞千子 原句 注連太くさすが大和一の宮
43 七草のフリーズドライ阿呆らしき 中澤幸子
55 年越蕎麦我が家自慢の具沢山 奥原尋嘉 原句 年越蕎麦我が家自慢の具沢山
66 どんど場に汁粉とそばの長い列 荻野周雄
74 詰将棋本を開いて日向ぼこ 岸本隆雄
114 初みくじ友に背を向け開きけり 関 恵子
122 日の出まで良き声つづく初鴉 田村公平 原句 日の出まで良き声伸びる初鴉
126 薄ら日に独身寮は蒲団干す 中澤幸子
128 奮発や大吟醸の年酒買ふ 南田英二