4月のメール句会

小路 智壽子先生選

4月15日締め切り分






4 一帯は古墳の丘や梅香る 玉本由紀子
5 黄砂来るスカイツリーの失せにけり 荻野周雄
11 災禍にもよくぞと咲きし花を愛づ 中澤幸子
18 石仏の庇となる枝花は葉に 小川晴子
21 檀林の庭を我が物蛙鳴く 荻野 操
24 日溜りは老いの定席飛花落花 小山千里
27 本堂で健康講話仏生会 岸本隆雄
29 夜桜やホットワインに酔ひ心地 池田章子
38 駅前の案内板見て花の旅 荻野 操
42 芹を摘むバス一台を遅らせて 河村ひいづ
45 喧騒をのがれ一樹の花を愛づ 中澤幸子
51 思はざる病院通ひ花は葉に 堀内淑子
55 神戸から届くいかなご釘煮かな 荻野周雄
59 特設のゴミ箱撤去花は葉に 小川晴子
67 朧月仰ぎて急ぐ家路かな 牧野喜代子
70 てんでんに啄む鳩や芝遅日 荻野 操
71 ランドセル何度も背負ひ明日を待つ 高田信行
75 嬉嬉として吹く景品のしやぼん玉 小山千里
79 唱和する般若心経仏生会 岸本隆雄
82 進路決まり安堵の朝寝許されよ 丸谷和子
90 平成の御世を惜しみて桜散る 竹内柳影
93 目も足も弱りし犬と春惜しむ 池田章子
98 引潮に攫はれてゆく花筏 伊藤瓔子


準入選
52 試し吹く鶯笛に応ふ鳥 玉本由紀子
103 花万朶見よとや電車徐行せり 奥原尋嘉
111 出迎への犬そつちのけ花疲れ 吉川元二
120 土見えぬほどの敷藁薔薇芽吹く 岸本隆雄
126 用水路修理を終へて田水待つ 堀内淑子 原句 用水路修理の終り田水待つ