２月のメール句会

小路 智壽子先生選

2月15日締め切り分


1 プランターぎゆうぎゆう詰めに物芽出づ 堀内淑子
6 枯葦のあつけらかんと風に鳴る 池田章子
10 春浅し通過列車の残す風 北崎広治
12 日脚伸ぶ定時退社の足軽く 伊藤瓔子
14 小春日や大黒天の腹摩る 岸本隆雄
15 雪晴へ蔀戸掲ぐる大師堂 玉本由紀子 原句　雪晴へ蔀戸掲ぐ大師堂
22 粕汁の下戸の口にもまったりと 中澤幸子
31 魁の梅つぎつぎと鳥を呼ぶ 荻野　操
38 声変はりした子はにかむ春浅し 田村公平
47 忘らるる使ひ残せし葱曲がり 飯島まさこ 原句　忘らるる使い残りの葱曲がる
49 野火止の塚を巡りて梅探る 竹内柳影
51 うつとうしい眼帯取れて梅日和 吉川元二
54 ちよんちよんと跳ぬる雀や下萌ゆる 関　恵子 原句　ちよんちよんと跳ねる雀や下萌ゆる
61 行雲は東へ早し鳥帰る 池田宏治
64 春の泥付けて単車の郵便夫 井上眞千子
69 杖多き老這松に春の雪 小川晴子
75 北窓を開けて書棚に風通す 荻野　操
80 一雨に様変わりして春の土　 吉川元二
特選 83 櫛比せし氷柱に朝日射しにけり 北崎広治
86 春雨の気配静かに降り始め 田村公平
90 前掛けに包みて戻る蕗の薹 小山千里
92 息白し部活の前のランニング 島村三重子
99 風邪抜けて心弾める割烹着 堀内淑子 原句　風邪抜けて心嬉しく割烹着