5月のメール句会

小路 智壽子先生選

5月15日締め切り分






4 卯の花や開け放たれし写経の間 北崎広治
10 川縁に五弁の野薔薇香しき 島村三重子
11 染める毛の少なくなりて昭和の日 岸本隆雄 原句 染める毛の少なくなりし昭和の日
17 姫皮に木の芽きかせて酢味噌和え 井上眞千子 原句 姫皮や木の芽きかせて酢味噌和え
18 風光る霞ヶ浦の白き帆に 小山千里
20 万葉園歌碑のかな文字なぞる蟻 丸谷和子
27 つやつやと昇り竜めき蔦若葉 小山千里
31 遠山を逆さ映しの代田かな 北崎広治
35 御輿立ち葵祭の始まりぬ 高田信行
39 若楓水かげろふの取り縋る 荻野 操
40 人様の畑の苺の粒ぞろひ 池田章子
45 宝篋印搭に頽る白牡丹 玉本由紀子
53 花束に藍一色の杜若 小川晴子
54 魚跳ぬる音して沼はさみだるる 小山千里
56 散策や匂ふ先には椎の花 島村三重子 原句 散策の匂ふ先には椎の花
58 十薬の絨毯のごと我が庭に 吉川元二
64 長すぎし茄子の添木や貸農園 丸谷領一 原句 長すぎる茄子の添木や貸農園
66 陶榻に溜まりし藤の落花かな 玉本由紀子
68 美しき秘めごとありぬ桜餅 井上眞千子
69 武蔵野の空まつすぐに朴の花 池田宏治
77 ゆつくりと湯に目覚めゆく新茶かな 小山千里
81 五月雨や玩具砂場に忘らるる 高田信行 原句 五月雨や玩具砂場に忘れられ
82 写生子の見つめる先に新樹光 田村公平
88 走り梅雨鳥語飛交ふ自然林 島村三重子
94 明日香野のここも史跡や揚雲雀 池田章子
95 梨どころ今を盛りと袋掛 井上眞千子 原句 梨どころ今が盛りの袋掛