8月のメール句会

小路 智壽子先生選

8月15日締め切り分






1 さざ波の池面を渡る風涼し 荻野 操 原句 さざ波の渡る池面や風涼し
4 バス停の影の小さし汗流る 島村三重子
7 わつしよいの声甲高き子の神輿 小川晴子
14 生きること全て修行と盆の僧 玉本由紀子
16 仲見世を抜け大川の橋涼し 関 恵子
18 捕虫網の右往左往や樹下の子ら 丸谷 領一
22 雷鳴を聞きつつ入る仕舞風呂 藤田千春 原句 雷鳴を聞きつつ入る終い風呂
29 還暦を越えて野球や天高し 南田英二
32 結い上げし項涼しや昼下がり 小川晴子
33 座敷童めくよ幼の宿浴衣 堀内淑子 原句 座敷童めくよ幼なの宿浴衣
36 秋暑しバックパックを前に抱き 池田宏治
38 地蔵川の清流に浸く西瓜かな 河村ひいづ 原句 地蔵川の清流におく西瓜かな
42 都府楼の礎石を繋ぐ夏の草 田村公平
47 流灯のドームの影を離れざる 竹内柳影
50 この辺り伽藍跡とや田水沸く 井上眞千子
63 風鈴と坪庭の風分かち合ふ 竹内柳影
66 幼子は線香花火に目もくれず 島村三重子
67 羅や観劇の背をぴんと張る 中澤幸子
69 旅終はり駅のベンチに氷菓舐む 関 恵子 原句 旅終はる駅のベンチに氷菓舐む
73 白玉の甘さほどよき京の茶屋 伊藤瓔子
75 バスを待つ下校の子等に大西日 島村三重子
81 祇園会や「くじ改め」の大舞台 玉本由紀子
83 三尺寝微分積分夢の中 高田信行
84 施餓鬼終へなじみの店に繰りだせり 河村ひいづ
85 手枕に侘しさ滲む三尺寝 池田章子