12月のメール句会

伊藤 瓔子主宰選

12月15日締め切り分

1 鬼退治伝説の杜鵙高音 山ア淑加
4 落葉踏む音にひとりと知る山路 奥原尋嘉
6 熟睡児の口元に笑み冬うらら 柴田香女
12 硯海に改む筆や賀状書く 中澤幸子
14 一木の櫨の際立ち谷紅葉 関椿
17 吉野川叩き楮を晒しけり 南田英二
25 水墨画さながらに蓮枯れ渡る 玉本由紀子
28 風邪引いてをれぬ予定のあれやこれ 池田宏治
33 牡蠣船や土佐堀川にネオン映え 柴田香女
34 忘れ花池の畔の夫婦歌碑 山ア淑加
38 熱燗や夫唱婦随の国訛 田村公平
41 絵襖の金箔映える玉座の間 柴田香女
48 水たまり避けしところに龍の玉 関椿
58 幻日を見し吉祥や冬朝 堀内淑子
59 おでん屋の相槌に乗りもう一杯 吉田政興
72 登り着きほつと吐く息白きかな 奥原尋嘉
79 一葉忌接待役の割烹着 竹内柳影
84 童心に返れと声す十田久忌 玉本由紀子
以上 18句