9月のメール句会

伊藤 瓔子主宰選

9月15日締め切り分

2 共に生く秋刀魚きれいに食ぶ人と 田村公平
11 水没の村のダム湖や葛の花 南田英二 原句  水没の村のダム湖の葛の花
15 火襷の花器に華やぐ秋の草 山ア淑加
18 優勝の余韻に浸りビール注ぐ 玉本由紀子
22 塵取の中の落ち蟬鳴き始む 南田英二
31 大花野風の揺さぶる百の色 中澤幸子
35 乳母車蚊遣りを吊りて公園へ 荻野操
36 墓石の影の長さや秋彼岸 島村三重子
37 千本の秋桜揺るる吉備路かな 山ア淑加
41 自己流の朝の体操涼新た 荻野操
45 日矢差して咲き初む萩の濃き淡き 小川晴子
47 地下鉄を出で髪撫づる風は秋 関椿
48 渡舟待つ向かうの空を秋燕 竹内柳影
50 句作りのほかに用なし敬老日 池田宏治
52 国分寺ありしてふ里稲の里 奥原尋嘉
58 母は児の瞳に映る花火観る 飯島まさこ
62 霧霽れて白樺が見え浅間山見え 竹内柳影
65 白熱の一戦果たし月仰ぐ 玉本由紀子
66 真つ新な女二人の祭足袋 池田宏治
70 光芒に浮かぶ島影秋の海 山ア淑加
76 高らかに鐘よ響けと長崎忌 高田信行
以上 21句