羽づくろひ派手や喧嘩に負けし鴨 尋嘉
除夜の鐘聞かんと窓を開け放つ  道子
ひかげればフレームの蝶隠れけり 領一
たばこ屋に小さき手焙店番す   和子
夕映えに鴨の水尾ひく湖北かな  拓水
咳一つかみ殺したりコンサート  とめ子
水尾引かず風のままなる濠の鴨  たけし
日向ぼこ忘れられたるごとく居り 柳影
老犬は厚着させられ散歩かな   広治
海続く車窓の冬日濃かりけり   宣子

裸木はシルエットめく冬の月   信行
参道のお休み処日向ぼこ     信正
皆咳す一灯暗き夕餉かな     雅紀
真実を語る男の嚏かな      志峰
札納身軽になりて山下る     直之
宝山寺味噌もよく売れ大根焚   英子
句座後のよもやま話年忘     春生
しながきの壁に向かひて薬喰   裕子
冬ざれの己の顔や玻璃磨く    倉太
日向ぼこ遠州作の庭眺め     かもめ


12月2006
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24/31 25 26 27 28 29 30

俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/