第123回 虹の会 三渓園吟行

平成28年10月9日



参加者9名
天気雨のちくもり
句会場本牧地区センター



◇朝方の激しい雨は午前中続くという予報だったので、さすがの三渓園もすいているだろうと思っていたら、途中の駐車場では満車の表示、園の駐車場は大型観光バスが駐車しており、びっくり。園ではお茶会が催されており、大勢の人が華やいだ和装で参加され、秋らしい。(柳影)

◇折角の三連休の中日だったが雨にたたられて、久しぶりの三渓園の景観は今一つだった。しかし、人は少なく、交通機関も楽だった。(周雄)
◇まだ鴨は一羽も来ていなかった。池はただ広く淋しい限りだった。池のほとりで大茶会を開いていた。赤い幔幕が印象的だった。
斜めとなった破蓮の葉に水玉がついているのが不思議だった。(隆雄)

◇大池に鴨の群れを期待して来たが、残念だった。(周雄)

◇朝から雨の吟行。文化財の建物、手入れの行き届いた庭と見所は多い。蓮の実、鵯、鵙、薄紅葉など句材は多いが目移りも。(宏治)



◇久しぶりの三渓園、楽しみに来ました。あいにくの雨ではあるものの、人が少なく、ゆっくりできたようです。ガイドの人もやや暇そう。七五三の前撮りかと思われる一団、茶会の人達、美しい和服姿を眺めていました。(淑子)

◇三渓園の内苑は京都の桂離宮を思わせるすばらしい書院造の白雲邸が印象的でした。(章子)

◇素晴らしい古建築を見ることが出来、よい吟行であった。東の桂離宮と称される臨春閣の凝った造りにはただただ感心。五十五万石余の紀州家はやはり別格と改めて思った。
又、これら古建築を関西から集めた原三渓の財力、文化貢献に脱帽。(享子)
◇苑内のあちらこちらに茶席が設けられていた。表千家の茶席、裏千家の茶席とめぐっておられるようだった。(瓔子)

◇茶会でいただいた久しぶりの抹茶が旨かった。(宏治)

◇いただいたお抹茶がおいしかった。外人の女性がお茶をたててくれたのも珍しかった。(隆雄)

◇内苑で茶会があり、着飾ったご婦人達が多く居られたが、濡れた径や段に苦労されていた。(周雄)



◇冬桜が雨雲の中にとけ込むように咲いていた。(隆雄)

◇高浜虚子の句碑が池のほとりに建っていた。句は「鴨の嘴よりたらたらと春の泥」昭和八年三渓園での作とのこと。(瓔子)

◇合掌造りの家は内部も公開していて、ゆっくりできた。煙の匂いが良い。(淑子)

◇堂々たる合掌造りの建物は二階が思ったより広く、てびっくりしました。古民具など興味深く見学しました。炉が焚かれていて心が落ち着きました。
(章子)

小路智壽子先生選

中島へ傘に袖萩触るる径大淵享子
萩の径背中丸めて通りけり岸本隆雄
大粒も所詮どんぐりしだかるる堀内淑子
虚子句碑にへばりつきたる雨の萩伊藤瓔子
鞍馬石据うるお庭や秋の雨大淵享子
秋草の屋根にはびこる合掌家岸本隆雄
捨舟を点景として水の秋竹内柳影
青石の句碑に凭れて萩は実に池田章子
初鴨や怖づ怖づと寄る餌撒き場荻野周雄
秋雨を来て雨垂れの合掌家池田宏治
昼の虫傘の雫を払ふとき伊藤瓔子
庭園の木立は深し鵙猛る池田宏治

 
参加者のひとこと
降り続く秋雨の中の吟行となりました。二十年ぶりの三渓園でしたが、好天の人の多い園とはまた違い、雨の静かな散策を楽しむ事ができました。(千里)
三渓園は二回目ですが、何度でも訪れたいすばらしい所だと思いました。見どころが多く、時間切れになってしまったのでまた来たいと思いました。(章子)