令和1年9月15日
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浄閑寺 |
◇投込寺の遊女の碑を初めて見たが、何とも云えない淋しい気持、荷風の碑も立派だったが、なんだか少しそぐわない気もした。(隆雄) ◇浄閑寺等、東京のお寺の墓地の狭いこと、ぎっしりと墓石が並んでいることに驚く。吉原の遊女の塚には花とともにアクセサリが供えられていた。(淑子) ◇初めての投げ込み寺、そぞろ寒い思いで入ったが、そんな感じはしなかった。都会の墓苑とてぎっしりと所狭しとお墓が並んでいた。昔昔はどんなだったかと思いをはせてみる。遊女の墓と無縁墓とねんごろにお参りした。思いの外暑い日であった。(とめ子) ◇浄閑寺(投込寺)はその異名からややこわごわでしたが、無縁仏を祀る塔も大きく立派に正面に据えられていて、昔遊女達を懇ろに祀った優しい寺の伝統が感じられました。(千里) |
◇北千住に降り地図を見ながら、首切り地蔵と吉原霊塔に手を合わせ、素盞雄神社に向かいました。 (三重子) ◇南千住に降り回向院、投込寺(浄閑寺)円通寺と巡り目指すスサノオ神社へ。結構歩きました。(章子) ◇すさのお神社へ歩く道すがら、寺がいくつかあり、地蔵の信仰の歴史を感じる。下町でそば屋も多く、昼においしいそばをいただけました。(千里) ◇千住辺りは、いろいろな歴史的スポットがあり、興味深い。しかし、そのために一か所にじっとしていなさいと言う紫峽先生のお言葉を忘れたように歩き回ってしまった。(淑子) |
南千住駅前の芭蕉像 |
素盞雄神社 |
◇南千住に降り立ったのは初めてだったが、すさのお神社はなかなか面白い神社だ。しかしなぜこの関東の地にすさのおのみことが祭られたのか不明。(周雄) ◇お天気にも恵まれ、風の爽やかな一日でした。街の中に古い神社が残り、タイムスリップしたようです。芭蕉がここから奥の細道に旅立っていったかと思うと感慨深いものがあります。(晴子) |
◇奥の細道出立の地をはじめて訪れることが出来て良かった。 芭蕉の悲愴なほどの決心と俳諧への深い探求心に少しは触れた気がした。(隆雄) ◇松尾芭蕉のすげ傘と杖が置かれる神社についてほっと一息つきました。(章子) ◇秋の虫の力いっぱい鳴いている社で秋のおとずれを感じ、一休みしました。(加容子) ◇境内に松虫、邯鄲、きりぎりすなどの虫籠が展示されており、普段見られない虫の姿を観察することができた。(瓔子) |
素盞雄神社本殿 芭蕉の傘と杖と碑 |
千住大橋 |
◇芭蕉が舟から降り立ったのが南か北か地元では議論がある由(周雄) ◇素戔嗚神社から少し歩くと千住大橋と聞いて向かいました。芭蕉の旅周り等社会勉強し、暑さの中でもよい思い出になりました。(三重子) ◇千住大橋からの眺めは芭蕉のころと変わっているのだろうが、川の流れは今も同じだと思った。(隆雄) ◇秋の日射しの強い千住大橋を渡り、久しぶりに墨堤に下り、秋風に休憩しました。隅田川はまだ澄むとまでは云えない流れで釣人も皆無でした。(操) ◇千住大橋が家康のころからあったということに驚く。大きな川に橋を架けるか架けないか、政治的な背景があったのだなと再認識した。 それにしても、貼られていた川番付、橋番付を眺めては、日本人はランキング好きなのだなと思った。(淑子) |
街宣車音忌はしや敬老日 | 堀内淑子 |
きりぎりす樹下に置かるる籠に鳴く | 荻野 操 |
去り難き投込寺に秋思かな | 小山千里 |
弾痕の残る黒門秋寂びぬ | 池田章子 |
芭蕉碑の傍の銀杏鈴生りに | 島村三重子 |
風さやか矢立はじめの橋たもと | 池田宏治 |
蕉翁の旅立ちし地や秋さやか | 荻野周雄 |
装身具秋日を撥ぬる遊女塚 | 小山千里 |
日を撥ぬる千住大橋風は秋 | 荻野 操 |
虫の音に包まれて汲む御神水 | 岸本隆雄 |
秋興や矢立はじめの千住訪ふ | 伊藤瓔子 |
香絶えぬ遊女の墓へ晩夏光 | 瀬戸とめ子 |
下町の路地行き止まりちちろ鳴く | 小山千里 |
虫すだく注連をめぐらす富士塚に | 荻野 操 |
桃ひとつ供ふ遊女の慰霊塔 | 岸本隆雄 |
秋風の大橋渡る遊子吾 | 荻野 操 |
江戸文字の提灯ゆらす秋の風 | 木賀加容子 |
菊匂ふ地蔵の守る無縁塚 | 瀬戸とめ子 |
杖笠に偲ぶ旅路や風は秋 | 池田宏治 |
◆芭蕉を、義士を、遊女をと偲ぶことの多い吟行であった。遠くない日々のことから心にしみること多し。(宏治) |