第144回 虹の会 日光吟旅  

2024年5月14日/15日  


参加者10名
天気
宿泊上州屋旅館


日光東照宮

東京方面から、東武日光駅へのルートは二つ。一つは、新宿から東武鉄道へ乗り入れるJRを利用、もう一つは浅草から出る東武日光線利用。
それぞれに便利な路線の特急を使って現地集合とした。 JR組は神橋から東照宮、東武組は二荒山神社から東照宮、神橋へと動いた。

第1日目

   

二荒山神社
◇日光線の水田青田麦秋の眺めから印象的(宏治)

◇二荒山神社の神杉の高さ、多さに感動(とめ子)

◇二荒山神社は初めてで親子杉や三千年杉、運試し等楽しく過ごしました。 (三重子)

◇日光の寺社は小6の修学旅行以来、改めてその美しさ荘厳さに感動! (千里)

◇現地に行くまでは、修学旅行生や、観光客が多くて日光東照宮で句が作れるかなあと不安がありましたが、蘇ったその荘厳さに圧倒されました。 (晴子)

◇一番の思い出は鳴龍です。心に響き感激しました。 (三重子)

◇荘厳な杉木立に囲まれた二社一寺、中でも徳川幕府の権力と財力を誇る江戸の名工を集めた東照宮はその素晴らしさに圧倒されました。(昌子)

 

五重塔

神橋
◇神橋に近い宿もありがたく、句会場としての立地も最高!宿はこじんまり、貸し切り状態が何よりありがたい。(千里)

◇上州屋では朝に夕に鶯の声を耳にし、ゆったりと過ごせました。(三重子)

◇宿では夕食後に袋廻しで作句を楽しんだ。吟行してきたことの復習になった。(淑子)

第1回句会 伊藤瓔子主宰吟

五月晴亭亭たるは御神木
初夏の堂鳴龍の声ひびく
鳴龍のけふはよく鳴く五月晴
「重荷」とは俳句のことと亀鳴きぬ
老鶯や東照宮に鐘遠く
日光の磴に行き交ふ遠足子
青葉光陽明門に立ちつくし

第1回句会 伊藤瓔子主宰選

薄暑光陽明門を輝かす 淑子
奥宮へ階段二百若葉冷 章子
旅人に若葉まぶしき仁王門 宏治
「堪忍」の墨書涼しく拝しけり 宏治
二社一寺青葉若葉に拝しけり 章子
眠り猫の小さきに笑ふ遠足児 椿
東照宮葵の紋に緑さす 椿
楢の木は杉に宿りて若葉かな 宏治
神橋の夕日に輝るや柳絮飛ぶ 千里
サングラス上げて陽明門仰ぐ 椿
夏空の真青陽明門の綺羅 椿
大杉に色を添へたる若楓 晴子
若返るてふ霊泉に緑さす 晴子
天を突く神木あまた風薫る とめ子
宿に聞く夏鶯や夕間近 三重子
空映す植田の続く車窓かな 昌子

第2日目



憾満ヶ淵(含満ケ淵)
◇2日目の憾満ヶ淵、大日堂跡、植物園、どこも初めてでしたが、日光のもう一つの顔に触れることができ、大変勉強になりました。(晴子)

◇憾満ヶ淵の大自然に圧倒されるばかりでした。(とめこ)

◇前にも訪れた新緑の含満ケ淵と百体地蔵、植物園の散策は殊の外楽しかつたです!(昌子)

◇二日目の憾満ヶ淵最高の森林浴!印象深かった苔むした化け地蔵。 (千里)

◇特に憾満ヶ淵や百体地蔵そして洪水で流された大日堂の跡は心に残りました。(章子)

百地蔵(化け地蔵)

芭蕉句碑
◇百地蔵から新緑の中を歩き、大谷川にかかる大日橋を渡ると大日堂跡で、芭蕉句碑がある。有名な「あらたうと青葉若葉の日の光里」と記されている。明治42年に再建されたものという。(淑子)

◇芭蕉もこの青葉の季節に訪れたのだと思い、改めて「奥の細道」の旅をたどってみたくなりました。(瓔子)

◇植物園にもう少し時間があったらなとは思いました (とめ子)

◇植物園の九輪草やハンカチの花等思い出になりました。 (三重子)

◇時間不足。ハンカチの木が巨大で驚いた。 (淑子)


ハンカチの木


第2回句会 伊藤瓔子主宰吟

化け地蔵数へてをれば蛙鳴く
五月晴俳聖行脚の地を訪ね
蟻ひとつ芭蕉の句碑の「あ」の字這ふ
せせらぎに立ち位置しかと九輪草
ハンカチの木の押し花を歳時記に

第2回句会 伊藤瓔子主宰選

夏藤の散り敷く道を吟行す 晴子
缶ビール干して弾みぬ夜の句座 章子
青苔の厚き衣や化地蔵 とめ子
御製碑に影置く紅の若楓 章子
夏草や堂跡に立つ翁句碑 章子
藤の花散り敷く山路鳥語降る 昌子
園を去るハンカチの花揺るる刻 千里
切岸に緞帳のごと掛かり藤 章子
百体地蔵丸顔多し苔青し 淑子

 
参加者のひとこと
吟行は、お天気に関係ないといいますが、やはりお天気に恵まれたことが何よりでした。参加できたこと感謝しています。 (晴子)
思いのほか近いのでまた行ってみたいところでした。 (とめ子)
季語をたくさん勉強致しました。 日光は修学旅行で初めて訪れ、その後も行った記憶はあるのですが、俳句を始める前は何を見ていたのだろうと改めて思いました。 (椿)
お天気に恵まれた楽しい吟旅でした。憧れの特急スペーシアX に乗れて幸せ!特に帰路のコックピット席の思い出は冥土の土産。(千里)
印象的だったのは、
.権勢をしのぶに十分の徳川の遺構、石組建物彫物
.初めてと言いながらの袋回しの皆さんの作句の速さ
.御用邸につながる東大農場の森林浴 目を洗う青葉若葉
.川向うの見事な掛かり藤(宏治)
袋廻しを含め3回の句会はいずれも上州屋さんのお部屋、食堂を使わせていただいた。有難うございました。(淑子)