第2回 虹の会 大宮氷川神社吟行

平成8年1月15日



参加者15名
天気快晴
句会場婦人福祉会館
集合場所JR大宮駅改札口
    
この日詠まれた季語たち
初詣・初神楽・鴨・薄氷・成人の日・寒空
餅花・藪巻・春隣・うららか・古巣・白鳥
破魔矢・探梅・大試験・受験・冬・冬木
初鴉・寒卵・春着・火鉢・下萌・枯れ芝
梅・四温・浮寝・屏風・枯木立・寒・冬ざれ
寒林・初みくじ・福詣・焼いも・紅葉
初吟行・淑気満つ・日脚伸ぶ・松納め・芽柳


大宮駅東口から歩いて約10分、氷川神社の二の鳥居から参道にはいる。一の鳥居からは、二キロもある、長い参道である。欅、榎、椎等600本以上の並木道で、「ふるさと散歩道」に指定されている。「武州一の宮」である氷川神社は2000年余りの歴史を持ち、ここをスサノオノミコトをまつる男体社とし、浦和市三室には氷川女体神社がある。
ちょうど成人の日にあたり、振り袖姿をたくさん見かけた。舞殿には大きな真新しい絵馬が置かれ、玉垣も真っ白になるほどおみくじが結ばれている。
神社の奥はそのまま大宮公園につながっている。白鳥池には噴水があがり、一羽の白鳥に餌をやっている人がいる。人工的な庭のむこうに梅林、松林、そして、ボート池と続く。このあたりは武蔵野を思わせる林で、桜の名所でもある。児童公園の辺りは、昔万松楼という旅館があった所で子規,虚子、漱石を始めとして、文豪たちも訪れたという。 (瓔子記)
前回からの意向で昼食を共にしようと、全員分のすし弁当を駅で調達した。会場確保は瓔子さんの働きである。大宮駅は大きな駅なので集合が心配されたが、駅内のモニュメント下ということで分かりやすく問題なかった。
駅からいくらか歩く距離があったが、参道でもあり、難はなかった。神社の奥には大きな池もあり、鴨の陣の動きも見られて興味深かった。見るべきもの多い吟行だった。(淑子記)


小路紫峽先生選

見返れば長き参道枯木立佳之
参道の屋台に鬻ぐ寒卵忠利
振り袖の似たり寄ったり成人祭和江
大絵馬の下に見せ合う初みくじ柳影
薮巻の縄目にみくじ結ばるる丹花
舞殿に大絵馬掲げ初神楽節子
淑気満つ武蔵の国の一の宮丹花
薄氷に花と散らばるみくじかな三杖
祈祷待つ人らに足らぬ火鉢かな忠利
福詣名札を付けて巫女並ぶ丹花
武蔵国一の宮居に梅探る淑子
天を突く枝に紅梅二三輪佳之
公園のはづれに梅の固かりし恵子
鴨の水尾への字への字をうち重ね多賀子