第40回 虹の会 神代植物公園吟行

平成14年7月20日



参加者15名
天気晴れ
句会場園内植物会館小会議室
集合場所調布駅北口

バラ園の噴水

10時半、京王線調布駅北口神代植物公園行きのバス停で待ち合わせ。梅雨明け宣言が出て大変暑い日となった。 バスで約20分、入園料は500円(65歳以上は半額)。とても広いし暑いしで、マップを見て公園の半分程度をひとめぐりすることにした。 早く来て深大寺や水生植物園、深大寺城址などをご覧になった方もあるようだ。



バラ園
◇薔薇園には夏ばらがかなり咲いていたが、見て歩くのは暑くて大変。(淑子)
◇花壇のバラは美しい色彩に富み噴水は絶えず高く穂を上げ、木陰の風はとても涼しく、幸せな吟行の一日を感謝しました。(勝子)
◇武蔵野の木陰の風は気持ちよく、生き返る感がありました。(操)
◇耐え難い日射しに緑陰を縫って歩きました。とはいえ、広い公園の随所に涼風の抜け道があり、ほっとしました。(律子)

散策路

大芝生
◇こんな日に公園に来るのは俳人か写真家だけかと思いましたが、元気な子供たちにも出会いました。(操)
◇木陰のベンチでぼんやりと芝生の青と空の青とを眺めていると涼風が吹きぬけ、とても心地よかった。(瓔子)
◇アーティチョークの花が咲いているのを初めて見て、その大きさにびっくり。(淑子)

アーティチョークの花

ダリア園
◇向日葵苑ではゴッホのひまわり、モネのひまわり、ロシアのひまわりと種々あり、珍しくてもっと見ていたいと思いました。(和子)
◇ダリヤは、暑さにまけない子供たちのような花だなあと感心しました。(瓔子)
◇植物園大温室脇の池の熱帯の睡蓮は珍しかった。色彩が豊富なこと,花が水面から ぐっと伸びて高いところで咲いていることの2点。(辰也)
◇温室の中ももちろん暑いのだが、ベコニアのある部屋や途中の休憩コーナーは冷房が入っていた。(淑子)

睡蓮

小路紫峽先生選

古城址に残る土塁や草茂る辰也
梵鐘の響きに暑さ忘れけり律子
カリヨンに噴水の穂の揃ひけり勝子
虚子像へ木々は涼しき影ゆらし律子
炎天下芝生に動くもののなき瓔子
茶屋涼しそば処とて賑はへり勝子
日盛りや小さくなりたる我の影聖樹
太陽へまつすぐに立つダリアかな隆雄
「洗心」の文字へ溢るる清水かな律子
ばら園はこことカリヨン鳴りにけり淑子
噴水の穂を折る風の出でにけり勝子
本堂は改修中や盂蘭盆会辰也
木洩日は森のささやき避暑散歩律子

この日詠まれた季語たち
涼し・暑し・海の日・土用・日盛り・日焼け・炎天・夏・三伏・灼ける・浴衣
炎昼・清水・避暑・西日・噴水・汗・帰省・夏帽子・ビール・アイスクリーム
蝉・緑蔭・木下闇・落し文・蜻蛉・あめんぼう・うきくさ・青芝・空蝉・金魚草
藤の実・カンナ・蓮・凌霄花・くちなしの花・ダリア・朝顔・萩・鷺草・向日葵
睡蓮・薔薇・盂蘭盆会・万緑・草茂る・茂り・梅雨明け・冷房・水遊び・昼寝・泉

 
参加者のひとこと
初めて訪れる神代植物公園でとても楽しい一日でした。花々を見て感じることや、ふっと浮かぶ思いを17字にまとめること自体初めてのことでとても苦労しました。皆様の句を改めて聞くことでこんな表現ができるのかと感動しました。今後も参加したいと思います。よろしくお願い致します。(祥平)
今回初めて参加させていただきました。俳句を作るのも初めてで、一句一句作っていくのにとても悩み、そして時間もかかりました。けれど、それはとても楽しい時間で、あっという間に時が過ぎていきました。皆さんの俳句も読ませていただいて、とても貴重な体験をさせていただきました。どうもありがとうございました。(陽子)
暑さの中で句材はたくさんあるのに、植物やお花の句があまり作れなかったのは残念でした、又、気候の良い時に来てみたいと思います。(なぎさ)
とても暑い日で1時間位で完全に思考力をなくして、ただぼんやりと美しい庭園を眺めていました。それでも睡蓮の花や太陽に向かってしっかり立っているダリヤ、真っ赤に咲いている薔薇など、元気の素も沢山ありました。でも、「かき氷」がいちばんうまかった。(隆雄)
数年前に植物園の一部を歩いた事があって、その記憶は大した事はないということだったのですが、今日園内を一周してその広さと行き届いた手入れに感心しました。今日は園内の花々と暑さに脱帽(ひで子)
梅雨明けの発表のあった今日、日盛りの植物園を吟行、汗をかきつつであったが、平生と違う植物園の表情をみて、やはり来てよかったと思った。(丹花)
今日の炎天下の句会は「汗」ばかり気になり、句作りに対し熱意不足、でもどうにか平凡な句だが、20句ばかり記帳した。こんな日もあると自然を感謝する次第である。(けんじ)
ちょっと早く行ったが暑くてとても句作の心境にはならなかった。水生園まで足を運んだが、蓮以外何も無かったのですぐ横の深大寺城址をたずねる。城の空堀、土塁が残り址は緑一色の原っぱになっていた。(辰也)
齢を考え34度という予報に迷いましたが、思いきって出てきてよかったです。それにしても暑かったですね。(律子)
私もその中の一人ですが、15人もの句友がこの暑さにかかわらず、元気に吟行できたのは立派と思いました。(操)
夏の青空が広がり、「土用照り」とも云うべき暑さの中の吟行でしたが、木蔭も多く落ちついて詠めました。暑さであまり、動きまわれず、かえって句作に励むことができたようです。(聖樹)