第52回 虹の会 皇居東御苑吟行

平成16年6月20日



参加者12名
天気曇りのち晴れ
句会場内神田集会所
集合場所大手門

大手門
大手門から入って、二の丸庭園、本丸跡などを中心に自由に吟行した。句会場の場所がわかりにくいかもしれないということで、1時半に大手門に再度集合して句会場へ向かった。


百人番所
◇大手門は白と緑の対比が美しい。番所が東御苑ただ一つ時代物の建築。昔を思い出す。(辰也)

◇御苑内は外国語の飛び交う中で、中国語がもっとも耳に入りました。(ひで子)

◇見物に来ている人が外国人(アジアの人も含む)が殆ど日本人と同数であるのに驚きました。(周雄)

◇地下鉄の大手町から指定の出口を出たら、もうそこが大手門の前、驚きの近さ。その中で、いくらか歩くと二の丸庭園。こんなところに、こんな菖蒲園が、芹の水がと驚きの連続でした。(淑子)
◇東御苑のお庭は広く、初めて見る花も多かったです。花や木に名札が付いてあったのでとても勉強になりました。一番印象的だったのはデイゴの花でした。(なぎさ)

◇海紅豆(梯梧の花)、半夏生等初めての花、樹が沢山あって、植物の勉強になりました。各府県から寄贈された県の木も珍しいし、武蔵野の雑木林を模したという散策コースも楽しい。(斉)

二の丸庭園の花菖蒲

二の丸庭園、あさざの池
◇池いっぱいに黄色いあさざの花が浮かび、感動しました。飛び交うとんぼ、半夏生、走り萩など季題にはことかきませんでしたが、うまく作れませんでした。(律子)

◇芹のせせらぎでは雀が水浴びをしていました。その後、その雀は細かな砂利がしいてある歩道で砂浴び、小鳥が砂浴びをすると聞いたことはあるものの、目の前で人を恐れるでもない様子にはびっくりしました。 (淑子)
◇少し時化雲の走るのが見えたものの、途中から青空が見え強い日差しの中、緑陰を求めての吟行であった。(丹花)

◇木かげのベンチは気持良くしばらくボーっとしていたい気分でしたが、そうもいかないのが残念でした。又、ゆっくり来てみたいと思いました。(とめ子)

本丸跡の大芝生

松の廊下跡の碑
◇本丸址なにもなく碑とか標だけ。ただ梅雨鴉の鳴き声は本丸址を圧していた。(辰也)

◇松の廊下跡の碑の前で、ボーイスカウトの子供たちに引率の人が忠臣蔵の説明をしようとしていたのですが、子供たちはまったく興味なさそうでした。(瓔子)
◇巨大な石垣、大門など先人の偉大な建造技術、建造美に今更ながら感じ入りました。(周雄)

◇こんな広いのに江戸城のほんの一部なのだと汗を拭きながら、御苑を巡りました。皇居の石垣の見事さはさすがと思いました。(操)

天守台

お堀の白鳥
◇御苑の外にアイスクリーム売りが自転車に赤い旗を立てていたり、ジョギングの人を見たり楽しい風景であった。(丹花)

小路紫峽先生選

藻の花の点集まりて面となる瓔子
捩花の二本二本と並びけりなぎさ
人だかりデイゴの赤に魅せられてなぎさ
天守跡見晴らし台ぞ風涼し律子
風を呼び泰山木の花香るひで子
弁当を広げ緑蔭独り占めひで子
デザインはモダンアートや作り滝丹花
遣水の行く手峙つ作り滝
雨戸閉づ百人番所青嵐辰也
黒雲と言ふ名の菖蒲濃紫とめ子
風渡りのうぜんかづら蔓を垂れ丹花
樹下涼し松の廊下は碑あるのみ瓔子

この日詠まれた季語たち
梅雨・夏の雲・涼し・南風・緑・薄暑・青嵐・台風・水無月
青葉・万緑・茂り・緑蔭・木下闇・炎天・灼ける・日盛り・松落葉
泰山木・半夏生・額の花・紫陽花・あさざ・藻の花・睡蓮・捩花
破れ傘・蛍袋・芹・花菖蒲・梅の実・くちなし・でいご・合歓の花
日傘・夏帽子・汗・蟻・軽鳧の子・揚羽・緋鯉・作り滝・桜桃忌
 
参加者のひとこと
初参加です。内堀の中に広大な庭園が公開されているのに驚きました。入場料無料なのに手入れがゆきとどいています。菖蒲が終ってしまっていたのと、睡蓮の花が小さい蕾一つだけだったのは残念でした。(斉)
久し振りの吟行に心ははずんでも、句の方はさっぱりまとまらず苦労しました。台風の前ぶれの風もかえって幸いし、暑がりやの私には有難い風でした。雨にも会わず緑の風の中で吟行できたことは最高に幸せなことでした。(ひで子)
破れ傘の花をはじめて見た。花よりも傘の形をした葉の虫喰いの方が面白かった。緑陰のベンチで食べたオニギリがおししかった。(隆雄)
台風の進路が気にかかりながら、御苑の道の広いのがよけいに暑く思われました。(操)
かなり昔に来たことがあったのですが、記憶と現在ではかなり違っていました。(とめ子)
二の丸公園もあまり花がなくちょっとがっかり。兎に角暑い一日。この中を外人の団体ツアーが続々続く。(辰也)
なんといっても暑く、蒸し暑く、台風の風に吹かれて、大変疲れました。 休憩所の冷房が嬉しく、サイダーのおいしかったこと。 句にしたいことは沢山あったので、また思い出して作ってみます。(淑子)