第57回 虹の会 谷保天満宮とハケの道吟行 |
平成17年5月22日
参加者 | 14名 |
天気 | 晴 |
句会場 | くにたち郷土文化館 |
集合場所 | 谷保天満宮境内 |
谷保天満宮境内
中央線を利用する方と南武線を利用する方があり、待ち合わせ場所は谷保天満宮の境内とした。城山公園と古民家から、ハケの径を歩いて句会場のくにたち文化館へというコースをとった。 |
![]() 谷保天満宮の神鶏 |
◇谷保天満宮で神鶏が放されていることにびっくり。平気な顔で木立のかげに居ました。(淑子) ◇天満宮のチャボ(?)の立派な事と数の多いのには驚きました。(ひで子) ◇ちゃぼの神鶏、この羽を神楽の装飾につけるので飼っているという説は楽しい。(辰也) |
◇谷保天満宮は森も深く,また広い梅林の青梅鈴生りも良かった。(辰也) ◇谷保天神の社の緑あふれる中に梅はその実を太らせていた。(丹花) ◇梅の実もまだ採られずに残っていて幸運でした。(ひで子) |
![]() 谷保天満宮 梅林 |
![]() 境内に咲いていた忍冬 |
◇谷保天神に先客の団体がいて、これも吟行かと思ったら野草の会という野草観賞のグループ、このグループの後ろについて忍冬の花、定家かずらの花を勉強することが出来た。(斉) ◇忍冬草は私にははじめてで、花の蜜も甘いからと言われ吸ってみました。(とめ子) ◇すいかずら、定家かづらが木々にぶらさがり、特に定家かづらが簾をなして大木に咲いているのは見事でした。(彰宏) |
◇下闇の天満宮を抜けると畑地がひらけました。ちょうど馬鈴薯の花が咲いていました。(操) ◇茄子の花、胡瓜の花、こちら芋苗と季語ばかり。「まるで苗の展示場ね」と楽しく歩きました。(律子) ◇農道を歩いていると季語がいっぱいであれもこれもと目移りばかりでした。(とめ子) ◇城山公園まで田や畑の中の径を周囲の風景を楽しみつつ歩く。句材がいっぱい。麦秋という語を久し振りに思い出す。じゃがいも畑、茄子や胡瓜の苗畑、梨は早くも袋掛を終っていた。(丹花) ◇丹精をこめた農家の畑の続きに、貸農園があり、休日故か何人もの人が精を出していた。こちらは、狭い区画に数種の野菜を育て、小ぶり乍らも夫々がみな元気に育っていた。(柳影) |
![]() 田園風景 |
![]() ハケの径 |
◇親子揃っての魚とり(めだか、おたまじゃくし、ざりがに)が多数見られたが、少子化のせいか一人っ子が大事にされていた。母親の自転車の荷台に水槽がのっかっているのは初めて見た光景。(斉) ◇青柳崖線のママ下湧水群には芹を摘む人、水を汲む人などが来ていた。摘んだばかりの芹をいただいた。みどりがとても鮮やかだった。(隆雄) ◇城山公園の崖線沿いに続く歩板へえごの花がかむさり、良い匂いを放っていました。(彰宏) |
◇古民家のたたずまいがとてもよかった。管理人の女性が夏炉を焚きつつ昔の武蔵野の様子を語ってくれた。(隆雄) ◇古民家は庭に柿ノ木,裏に竹薮,正面に高木(風除け?)一応揃っているのに感心。(辰也) |
![]() 古民家 |
朴散華連打の神鼓轟けば | 瓔子 |
ここからは私道ですよと道をしへ | 律子 |
武蔵野の昔を語り夏炉焚く | 隆雄 |
神域に矮鶏の屯や木下闇 | やす子 |
この木何定家かづらの花鎧ふ | 瓔子 |
貸農園じゃがいもの花の一区画 | 淑子 |
羽抜鶏吠える犬にも動ぜずに | とめ子 |
縄張つて市民農園葱坊主 | 丹花 |
鈴生りの実梅の下に漢詩の碑 | 柳影 |
闘鶏の如争へり神の鶏 | 彰宏 |
春窮や広き畑の土埃 | 操 |
防風林常磐木落葉ときをりに | 淑子 |
せせらぎの歩板をわたり涼しかり | ひで子 |
人声に右往左往の目高かな | とめ子 |
一筋につづく並木や花は葉に | 辰也 |
厩とは物置小屋に黴を見ず | 柳影 |
この日詠まれた季語たち |
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五月・若葉芹・柿若葉・万緑・新緑・緑蔭・風薫る・木下闇・胡瓜・じゃがいもの花・えごの花・クレソン |
竹の子・今年竹・竹落葉・花うつぎ・葱坊主・朴・山法師・草茂る・麦秋・実梅・定家かずらの花・忍冬 |
夏木立・新樹・常磐木落葉・涼し・茄子の花・小判草・明易し・髪洗ふ・水馬・花は葉に・黴 |
囀り・道をしへ・目高・蜥蜴・夏炉・滴り・羽抜鶏・燕・蝶・蝮・長閑・闘鶏・夏帽子・春窮・青嵐 |
◆ハケの道では小流れ、畑、果樹園、などなど楽しい散歩道でした。もう少しじっとしている時間が欲しいような気がしました。くにたち古民家での昼餉はゆっくりできました。(淑子) ◆このみどり濃い時期に武蔵野の面影を残した場所を吟行できた事は最高でした。雨が少なく、水の流れが少々豊かでなかったのが残念。又、時期を違へて来てみたい吟行地の一つです。(ひで子) ◆武蔵野が大事に残されているとのことだが、むしろ、日本の田園が残されていると実感した。自分の田舎は、機械化されてしまって、昔の田園風景を見ることはもう出来なくなった。(斉) ◆さわやかな5月に久々に田園風景の武蔵野をかなりの道のりでしたが、楽しみながら歩けたのも吟行ならではと感謝申し上げます。(やす子) ◆国立の方に来たのは全くはじめてで、何となく武蔵野の大きな景色を期待して居ましたが、住宅地として開発されたのも原因か、すっかり違ってどちらかと云うと箱庭的な散策コースだった。そして箱庭的と云うには国立市としてもう少し手入れをした方がよいのではとも感じた。しかし、お天気も暑からず寒からず、人出も少なく、良い吟行でした。(周雄) ◆崖線の上の道に孔雀の小屋があり、農家の垣には赤い薔薇が咲き、変化に富んだ吟行でした。(操) ◆東京近郊にかくも広大な田園風景が展開されようとは。都内を走るJRがローカル線のように感じられる。(柳影) ◆おしゃれな大学通りを抜けると国立の街並みはがらりと変わります。休耕田を縫いながら、歩いた谷保地区はほんとにのんびりとここも東京かしらという感じでした。(律子) |